全部読むのが面倒な人のためにTwitter規約まとめ(個人の解釈です)
・Twitterの投稿内容はユーザーが権利を保持する
・Twitterは投稿内容を自由に使えるだけでなく、他の人にも使用させられる
・Twitterに許可された範囲なら投稿内容を無償で使える
なんか、Twitterの規約ではユーザーが投稿した内容は誰でも自由に使えて、許可を取る必要もなく無断で好き勝手し放題みたいなツイートを見たんだが。
いまだにフジのが流れくるから、みんなTwitterの利用規約のユーザーの権利に
「Twitterに送信したコンテンツはみんなに使用許諾したことになるよ」
ってあるのを知らないのねhttps://t.co/oRuT5Z0JEh pic.twitter.com/dJgYxdQOVE— とんとろ (@gangaru) 2017年8月8日
個人的には、Twitterの埋め込み機能使ったり、アプリとかでAPI利用してツイート取得する分には無問題。他のメディアやスクショを貼り付けて、元URLも載せてないようなのは有問題だと思っていたが。規約を再度よく見たらちょっと勘違いしてた点もあった。
確かに良く読むと、上記ツイ主の主張通り、無許可でテレビ番組に使っても良さそうに思えるが。同時に、ナニソレイミワカンナイ点も出てくるので、ちょっと気合い入れて原文の規約を解釈してみることにした。
Twitter規約
とりあえず英語と日本の規約はここ参照。
日本語
Terms of Service
まずは問題になってる規約の該当箇所当たりを大雑把に訳してみるが。あらかじめ言い訳しておくと、私の大学入学時の英語の推定偏差値は50程度なので、内容の正確性についてはお察しください。
You retain your rights to any Content you submit, post or display on or through the Services. What’s yours is yours — you own your Content (and your photos and videos are part of the Content).
権利はユーザーのもの。
By submitting, posting or displaying Content on or through the Services, you grant us a worldwide, non-exclusive, royalty-free license (with the right to sublicense) to use, copy, reproduce, process, adapt, modify, publish, transmit, display and distribute such Content in any and all media or distribution methods (now known or later developed).
一度ツイートしたらTwitterに、どのような手段でもコピー等が出来る許可を与えた事になる。
This license authorizes us to make your Content available to the rest of the world and to let others do the same.
Twitterはツイートした内容を、他の人にも利用させられる。
You agree that this license includes the right for Twitter to provide, promote, and improve the Services and to make Content submitted to or through the Services available to other companies, organizations or individuals for the syndication, broadcast, distribution, promotion or publication of such Content on other media and services, subject to our terms and conditions for such Content use. Such additional uses by Twitter, or other companies, organizations or individuals, may be made with no compensation paid to you with respect to the Content that you submit, post, transmit or otherwise make available through the Services.
ライセンスは、Twitterに他の人や会社等にもツイートした内容を利用できると具体例(放送・配布等)上げて説明。で、追加使用したTwitterや他の人は利用料は払わなくていい。
私の英語力だとどう読んでも、ユーザーはツイートしたコンテンツを、Twitterに世界中の誰にでもあらゆる方法で利用可能に出来る権利を与えているが。Twitter以外の第三者が勝手に、ツイートしたコンテンツを自由に利用できるとは書いてないと思う。まあ、Twitterに許可を求めれば、本人の好むと好まざるとに関わらず利用できるとは読めるけど。
仮に、私がテレビ番組でTwitterに投稿された動画を使おうと思うなら、数が少なければ投稿者に直接依頼。数が多いとか投稿画像がメインの番組なら、Twitterに番組内での許可を求めるようにして、ユーザーには報告のみかな。ベストな選択肢は、テレビ局が会社単位でTwitterと契約することだと思うけど。
諸悪の根源?
ここまで読んでなんとなく、今回みたいなTwitterは無断利用大歓迎みたいな誤解を生む原因が見えてきた。日本語訳の規約で原文とニュアンスが違う箇所があるんで、ちょっと比較してみる。
This license authorizes us to make your Content available to the rest of the world and to let others do the same.
このライセンスによって、ユーザーは、当社や他の利用者に対し、ご自身のツイートを世界中で閲覧可能とすることを承認することになります。
この文章では「us」が「当社や他の利用者」になってるが。その前では「us」は「当社」なんだけど。これって、利用できるのは「当社や他の利用者」だとしても、ライセンスで権限を与えてるのは「当社」だけなんじゃね。
ちなみに、件のツイ主が誰でも利用できる根拠としてる規約の該当箇所だが。
①ユーザーはコンテンツ(ツイート内容)の使用権をtwitterに許諾
②コンテンツを放送することを目的として提供することに同意
③その他企業もコンテンツを上記(①)のように使用できる
と読み取りました。 pic.twitter.com/UaObxgSGr5— とんとろ (@gangaru) 2017年8月8日
確かに、Twitter以外(or other companies~)も使用できるみたいに書いてあるが。
Such additional uses by Twitter, or other companies, organizations or individuals, may be made with no compensation paid to you with respect to the Content that you submit, post, transmit or otherwise make available through the Services.
ユーザーが本サービスを介して送信、投稿、送信またはそれ以外で閲覧可能としたコンテンツに関して、Twitter、またはその他の企業、組織もしくは個人は、ユーザーに報酬を支払うことなく、当該コンテンツを上記のように追加的に使用できます。
その前の文章では、ライセンスではユーザーがライセンスを与えるのに同意するのはツイッターのみ(for Twitter)だと読めるんだけど。
You agree that this license includes the right for Twitter to provide, promote, and improve the Services and to make Content submitted to or through the Services available to other companies, organizations or individuals for the syndication, broadcast, distribution, promotion or publication of such Content on other media and services, subject to our terms and conditions for such Content use.
ユーザーは、このライセンスには、Twitterが、コンテンツ利用に関する当社の条件に従うことを前提に、本サービスを提供、宣伝および向上させるための権利ならびに本サービスに対しまたは本サービスを介して送信されたコンテンツを他の媒体やサービスで配給、放送、配信、プロモーションまたは公表することを目的として、その他の企業、組織または個人に提供する権利が含まれていることに同意するものとします。
それ踏まえて続けて読めば、「ユーザーはTwitterが稿内容を誰にでも利用できるよう提供するのに同意する」「提供するTwitterと提供された第三者は使用料を払わなくてもいい」と解釈するのが自然だと思う。
今回の感想
そんな訳でいろいろ書いてきたが。私は英語の達人でも法律の専門家でもないからな。真偽のほどはTwitterに確認するか、裁判起こして判例にならないと分からないけどね。
まあ、個人でTwitterの発言を参照にしたいなら、埋め込み機能使えば済むことだと思うけど。テレビ番組とかで使うなら、権利関係はクリーンにしておくべきだとは思うけどね。
以下余談というか、真のエンディング?
ぐぬぬ
なんか書き終わった後で気づいたけど、ツイ主がこの件で他にもつぶやいてるのに気づいた。
コンテンツは勝手に使っていいけれど、放送で使う際の表示については細かい規定がある。ただあまり守られていない感じhttps://t.co/LkGMVO1g1u
BROADCAST DISPLAYのところねw— とんとろ (@gangaru) 2017年8月8日
リンク先見ると、テレビを意図してるかは不明だが、放送( broadcast media)で使うのを歓迎・推奨してるな。このルールに従えばTwitterの規約的に利用範囲内と見なされるんだろうか。でもこれ、動画に関しても適用されるんだろうか。それと、規約とかルールじゃなく、「Twitter Developer Documentation」内の文章ぽいんだが。
個人的には、あくまで開発者向けのガイドラインで、無断使用御免の免罪符じゃないと思うけど(個人の解釈です)
ぐぬぬぬ
もう一つがこれなんだけど。
「他の媒体」とあるしTwのサービスに限定されないと思ったけど、法律の専門家がいうことだし、そういう解釈なのか
とくダネ!がSNSの台風動画「返答なくても使用」、弁護士「違法とまではいえない」https://t.co/hw1konI5m0 @bengo4topicsより— とんとろ (@gangaru) 2017年8月8日
こっちのリンク先も見たら、弁護士ドットコムの記事だとTwitterの規約の解釈とはまた違った見解が出てるな。一応弁護士先生が絡んでるなら、素人よりは信憑性あるはずだよな。
報道目的なら合法となる可能性が高いというのは分かったけど。
「ツイッターの規約では、コンテンツの所有権がユーザーにあることを前提に、ツイッター社に対して、非独占的かつ無償使用することを許諾する内容が記載されています。その意味では、ツイッター社が提供するサービス上において、通常想定される利用については、ツイッターを利用する以上、許諾したとみなされるでしょう。
しかしながら、仮に許諾したとみなされたとしても、その範囲は、ツイッター社が提供するサービス上に限定されます。そのため、ツイッターのサービスとは直接の関係のない、テレビメディアでの利用についてまで、当然に許諾したということにはなりません。
したがって、著作権者の許諾がない以上、原則として、他人の著作物を無断で使用することはできないことになります」
そうじゃない場合、動画が無断使用できないらしいんだけど。「ツイッター社が提供するサービス上に限定」という根拠はなんなんだろ。例えば、規約では認められてるけど法律的には無効とかの見解があるなら、まだ分かるんだが。
やっぱり結論は、裁判まで行かないと決着付きそうにないな。
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