USB LinuxもUbuntuで良くね?
最近、Ubuntu 20.04 LTSがリリースされたけど。その前ぐらいに、今使ってるLubuntu 18.04 LTSのサポート切れる前に、せっかくだからリリースされたら20.04を試してみようかと思って、USBメモリから起動するためウォーミングアップがてらにLive USBを試したんだけど。
試したのは、Lubuntu 19.04とかUbuntu 18.04 LTSなんだか、Persistence領域で設定とか保存すれば十分実用的なことに気づいた。ぶっちゃけ、日本語の導入に難のあったPuppy Linuxより良くねって思えた。まあ、Puppyも無印のWindows XPあたりのPCなら、それなりに思い最近のUbuntuより軽快に動くだろうが。そのレベルだと、ChromeとFirefoxで今時のWebブラウジングは無理ゲーだろうから、日常使いにも支障きたすんじゃね。知らんけど。
Persistence
USB LIVE Linuxのインストールには、公式から落としたISOファイルをUnetbootinを使ってUSBメモリに書き込んだ。
実際に検証した時はこんな感じ。必要なのはPCとUSBメモリ2枚。PCにLinuxインストールしてるか、WindowsでもLinuxに対応したパーティション編集アプリあれば、USBメモリは1枚でも可。下はWindows PCでUSBメモリ2枚の場合。
- UnetbootinでPersistenceなしでUSBメモリ2枚作成
- 作成したUSBメモリからLinuxでPC起動
- もう1枚のUSBメモリさしてGParted起動
- FAT32のパーティションサイズ最小に変更
- 残りの領域をEXT4で作成してラベルをcasper-rwに設定
- USBメモリの/boot/grub/grub.cfgを編集(必要ない場合あり)
- Ubuntu日本語フォーラム / 設定変更が保存可能なライブUSBは作成可能
EFI(UEFI)で起動するPCの場合、(私のHP EliteDeskがそうでした)この状態ではパーシステント(永続)機能が働かず、以下のパラメータの編集が必要です。テキストファイルなのでubuntuのテキストエディター(gedit)で可能です。USB中の/boot/grubフォルダにあるgrub.cfgファイルを開きます。
. 一旦電源オフして今度は後からさしたUSBメモリで起動
. 簡単な設定変更(オートログイン無効とか)して再起動
. 設定とか保持されてるの確認してからアップデートと本格的な設定
- Ubuntu日本語フォーラム / 設定変更が保存可能なライブUSBは作成可能
ちなみに、最初は起動したUSBメモリのパーティション直接変更するつもりだったが、これ無理ゲーぽい。
casper-rw
Unetbootinには「スペースは、リブートしてもファイルを維持するために使用(Ubuntuのみ)」という設定で数字を入力すると、casper-rwというファイルがPersistence領域になるっぽい。上のよりお手軽で、これが標準のやり方みたいだけど、数字をいくら増やしてもファイル上限がFAT32制限の4GBになるので、今時のUbuntuだとアプリインストールやアップデートとかで不足しかねない。
それなんで容量が8GB以上のUSBメモリだと、最初からPersistence 0で作って、残りの領域をext4でラベルcasper-rwにしないと、空き容量余ってるのに4GB制限で詰むのかも。
USBメモリ容量節約
おまけに、最初Ubuntuでやってた時、casper-rw 4GBでなんとかやりくりしてた時の涙ぐましい作業メモ。
- ブラウザのディスクキャッシュは無効か最低限
- aptのキャッシュは定期的に削除
- 可能な限りアプリは外付けにおく
appimageとかじゃないと無理かも
/var/log/journal
-
journal が永続的(不揮発性)の場合、デフォルトではファイルシステムの容量の 10% に制限されます (4 GiB が上限)。例えば、/var/log/journal が 20GiB の root パーティションにのっている場合、2GiB がログデータの上限になります。/etc/systemd/journald.conf の SystemMaxUse を変更すれば、最大サイズを変更できます。例えば制限を 50Mib にする場合、適切な行を次のようにアンコメント・編集します:
Storage=volatileに設定
snap
アプリ編
続いてアプリのインストールとか設定。基本Ubuntuだけど途中でlubuntu-desktop入れて削除してlxde入れて落ち着いたので、記述がごちゃ混ぜになってるけど、まあこんなもんだろ。
Chromium
Ubuntu・lubuntuはデフォでFirefox入ってるが、個人的にはFirefox系とChrome系両方入れときたいのでChromium追加。ソフトウェアからインストール可能なんで無問題。
chromiuimのキャッシュは無効に出来ないぽいから、これで最小限の1MB似設定にした。
chromium-browser --disk-cache-size=1 --media-cache-size=1
その後、外部SSDをユーザーディレクトリ似設定してUSBメモリの書き込み減らすことにしたので、キャッシュはいじらず。
chromium-browser --user-data-dir=/media/hoge/chromium
Filezilla
FTPクライアントがないのでFilezillaインスト。諸般の事情でアプリは出来るだけapt使うことにした。
sudo apt install filezilla
画面ロック・スクリーンセイバー
Lubuntuにしてから、画面ロックしようとしても処理待ちみたいなカーソルになるだけでロックされない。スクリーンセイバー開くと警告メッセージ。
GNOMEスクリーンセーバーが起動しているようです。
XSscreenSaverが正しく動くためには停止する必要があります。GNOMEスクリーンセーバーを直ちに停止しますか?
どうも、GnomeとXscreensaverの2つがあるのが原因ぽい。とりあえず、LXSession設定のコアアプリケーションをスクリーンセイバーを「xscreensaver」にした。自動立ち上げはすでに「@xscreensaver -no-splash」が入ってた。「スクリーンセイバー」の方はGnomeのでXscreenSaverじゃなさげ。面倒なんでGnomeのは削除。
sudo apt remove gnome-screensaver
多分これで大丈夫っぽい。
画像処理
Lubuntuで使ってたPintaをインスト。
sudo apt install pinta
nextcloud
ソフトウェアからインストール出来るのは鯖っぽい。クライアントは公式サイトから。
LinuxのクライアントはAppimage形式ぽい。落としたファイルに実行権限追加して開くだけど使えた。なんか、起動ごとに毎回アプリ初回起動時にキーリングがーとかでパスワード聞かれる。設定した記憶ないが、ログインパスワードで可だった。
Thunderbird
メールはUbuntuだとThunderbirdがデフォで入ってる。Lubuntuは別のだから削除してインストする必要あるな。
メールデーターは外付けSSDに場所変えてるので、設定は新しいプロファイルを作成してSSDの場所をフォルダーに選択するだけでおけっぽい。
Mozc
USB Liveだとデフォルトで日本語入力入ってなさげ。20.04は入ってたような。それなんでMozcインストール。インプットメソッドはiBusが入ってるが、Fcitxにしたいんでこれも変更。
sudo apt install fcitx fcitx-mozc
fcitx-autostart
表計算
なんか、LibreCalcがファイル開こうとするとOS巻き添えにしてハングするんだけど。LibreWordは問題ないんだが。ただ、Persistenceの設定してないUSBメモリからブートしたら問題なかった。ubuntu→lubuntu→LXDEとインストールしてったから、どのタイミングでこうなったか経緯不明だが、おま環ぽい。
LibreOfficeあるからいらないと思って削除したGnumericをまたインストールして対応。
sudo apt install gnumeric
snap
Ubuntu標準のアプリ管理のソフトウェアがSnapというらしいが、容量食うんでうざいんで削除。
sudo rm -rf /var/cache/snapd/
sudo apt autoremove --purge snapd gnome-software-plugin-snap
rm -fr ~/snap
けど、なんかメニューのソフトウェアがまだ起動できる。こっちはgnome-softwareっぽいんで削除。多分、これでおけっぽい。
今回の感想
それなりのスペックのPCだと、USBメモリで運用するLinuxでも十分実用的なんだな。まあ、USBメモリの書き込み中に処理待ちで重くなることはあったが、そういえばPuppyでも似たような現象によくなったな。他に、アプリ初回起動時とか最初のメニューの展開に時間かかるのは多少きになったかな。2回目以降は、キャッシュされるらしく早くなるけど。
そんな訳で、USB Live Linuxはインストール前のお試し以外にも、お手軽Linux運用にも使えるかもしれんな。ただ、USBでカスタマイズしても、Persistence領域に構築した環境ごと移行する手段が見つからないのが、私気になります。