「バカでも資産1億円」
なんか元国会議員の杉村太蔵センセーが、10月上旬に「バカでも資産1億円 『儲け』をつかむ技術」という本を出すらしい。
投資の世界では儲かっているのが正義だから、儲かってない悪の私が言うのはおこがましいが。ニュース記事やこの本を読んで自分も投資しようと考えてる人がいたら、少し冷静になって考えた方がいいと思う。
儲けをつかむ技術
まだ出版前の段階だから、「儲けをつかむ技術」がどんなものかは分からんが。杉村太蔵氏の最大の勝因は、運が良かったことだと思う。記事によると「2010年の参院選で落選後、元証券マンの知識を生かして株式投資を本格的に始め」とあるが、当時の日経平均は民主党政権のおかげで1万前後だった。その後も停滞して8千円代にまでなるけど、2012年末に自民党が政権を奪還してからは、去年末まではほぼ右肩上がり。
投資の秘訣は安いときに買って高い時に売るだけなんだけど、言うは易し行うは難し。その点、太蔵センセーはいい時期にはじめたよ。まあ、その時期にはじめたのも「元証券マンの知識」とも言えるが。
ちなみに2011年11月の週プレNEWSに次のようなインタビュー記事があるが、そのなかでこうコメントしてる。
杉村太蔵「今は無職。あえて肩書きがあるとすれば『杉村太蔵』」
「実は僕が一番力を発揮できる仕事は金融なんです。自分でも株に投資していて、配当で家族を養っていますからね。ただ、金融マンに戻るにしても日本では働きづらいからシンガポールにでも行こうかなと考えていたら、テレビの出演依頼が入ってくるようになったんです。グレンも『今はマーケットが沈んでいるから景気がよくなってから戻ってくれば』と言ってくれているので」
それなので、投資で利益を出すには「元証券マンの知識」並に、それ相応のスキルが求められると考えた方がいい。2013年8月14日のライブドアニュースでは、もっとはっきり言っている。
杉村太蔵がアベノミクスで株で1000万円以上利益 日経2万円予想
私は2005年に衆議院議員として当選する前、外資系証券会社に勤務していました。株でこれだけ資産を増やすことができたのも、そのときに身につけたノウハウがあったからです。
杉村太蔵の資産
それから、純粋に投資についてのみ焦点を当てるなら、資産が「現在では株式投資で得た4000万円を含む計1億円の資産」だから、6割は投資以外で作っている事になる。中にははじめから持ってた資産もあるだろうし。
一応、議員時代に2006年の資産公開では「資産ゼロ」としてるけど。2009年にはすでに株の利益があったらしいので。この資産ゼロも額面どおりに受け取らない方がいいかもね。
杉村太蔵衆院議員はブログで「そんなものを時間かけて、手間暇かけてやったところで本当にこの国の20年後、30年後のためになるのかな。資産公開のために要した時間、これは国家的損失ですよ」と制度を批判したことがある。収入は歳費以外に株式譲渡益で490万円、原稿料235万円あった。実は、ちゃっかりと他でも稼いでいた。
今回のまとめ
そんな訳で、杉村太蔵氏は元証券マンの知識があって昔から投資を行っていた。議員時代に「資産ゼロ」と公開していたが、本格的に投資をはじめたとされる、2010年より前の時点でかなりの資産があった事が推察される。
それゆえ、これからこの本を読んで、自分も資産1億円を目指そうと思うなら。太蔵元先生のように親が資産家で、自分も外資系の証券会社に就職できるぐらいのスペックか、そこで得られるぐらいの投資の知識があるかどうかを確認した方がいい。個人的には、2010年以降の太蔵センセーの投資での成功は、ほとんど民主党と安倍内閣のおかげだとは思うけど。そのタイミングに乗るのも実力ではあるな。
まあ今回の感想は、ジャガーはいい迷惑だな。せっかくテニスの錦織圭選手が、自らアプローチしてブランドアンバサダーになったというのに。太蔵センセーに買われちゃイメージダウンだよな。まあ、イメージがどうなろうと、売れるならどうでもいいのか。
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