昨日のWBSで、先月マヨネーズを値上げしたキユーピーが、今度は容器を500グラム入りから450グラムに変更して、価格を下げたというニュースをやってたんだけど。
キユーピー関連は2分7秒あたりから
値上げ続々 防衛の夏:ワールドビジネスサテライト:テレビ東京
番組では「1グラム当たり0.76円→0.78円」に値上げになると紹介した後に、キユーピーの「容器のコストなどを勘案すると値上げではない」というテロップが流れた。記者会見でも「実質値上げではないか」【グラム単位では上がっているが値上げでは」という質問に、キユーピーの常務が「値上げではなく。容器包材コストのウエートが500グラムより50グラム少ない分だけ多くかかる」という、訳の分からないコメントを出していた。
ただ、この件についてはWebのニュースだと、どこの記事も「減量して値下げ」「1グラム当たりの単価はほぼ変えず」って書いて、値下がり・価格据置してるようなイメージを出してる。例えば、サンケイビズだと、2013.8.7 16:53に「キユーピー、マヨネーズを10%減量して値下げ」という記事と、値下げした点を強調。しかも、2013.8.8 06:00に「キユーピー、マヨネーズは10%減量 「実質値上げ」は否定」という記事を更新してまで、値上げを否定してる。
実際はどうなのか、数字を出して検討してみる。まず値上げ前と値上げ後と、今回の減量後のグラム単価を出してみる。データは上記記事と、以前の値上げ時の記事、「マヨネーズ2~9%値上げ キユーピー、食用油価格上昇で」から。
白黒はっきりつけようぜ
マヨネーズの希望小売価格は、値上げ前が500gで357円。値上げ後382円。今回の減量で450gで350円。1gあたりの単価を計算すると、0.714円・0.764円・0.778円。値上げ後と減量後の価格を比べると、約1.8%の値上げじゃん。「グラム当たりの単価はほぼ変えず」と言えなくもないが、決して「値下げ」ではないよな。というか、間違いなく「値上げ」です。
それにしてもキユーピーの「容器のコストなどを勘案すると値上げではない」ってのは、どうみても言い訳です。こんな真似するぐらいなら、値上げじゃなく最初から中身減らして価格据置にすればよかったのに。今回みたいな2段階値上げは、正直印象悪い。
ちなみに、実質値上げは否定の記事にはこう書いてある。
好村博常務は会見で「単身、高齢世帯が増える中、『開封後30日以内』においしく使い切っていただきたいと、数年前から(容量変更を)検討していた」と説明。変更前後のグラム単価はわずかに上昇するが、「容量減による『実質値上げ』ではない」と強調した。
実際に値上げなのに値上げじゃないって言い張るのも、最悪だな。これも、グラム単価がわずかでも下回れば、評価はまた変っただろうに。そうするには、希望小売価格を343円(@0.762)にまで下げないといかんのだがね。344円だと@0.7644でぎりぎり越えちゃう。まあ、344円ならなんとか許容範囲だと思うけど、それでも値上げになることは変わらない。
多分、コスト削減をぎりぎりまでやっての価格だと思うから、350円から6円下げるのは無理だったんだろう。けど、1.8%の値上げを「変更前後のグラム単価はわずかに上昇」と言い切っちゃったからな。わずかなら下げれば、って突っ込みたくなるよ。
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