岩波文庫
なんか、岩波文庫って上がデコボコしてるなって昔から思ってたのが最近になって謎が溶けたんだけど。あれって「アンカット」って手法でまっすぐ揃えるより手間暇かかってたのか。ちなみに、上だけアンカットは正確には「天アンカット」って言うっぽいな。
岩波文庫の「天」がふぞろいな理由、実は「おしゃれ」 「コストカットだと思ってた」と驚きの声
言われて気づいたけど、新潮文庫もそうだったんだな。こっちはしおり(スピンって言うのか)の関係もあるんだな。
天アンカットという小粋な技でございます。スピン(しおりに使えるひも)を機械で貼り付けるのに必要で、仕様となっています。フランス装というおしゃれな造本も天アンカットなんですが、その雰囲気を出そうという意味もあります。 https://t.co/LJxz2tkSCf
— 新潮文庫 (@shinchobunko) February 13, 2018
またひとつ賢くなってしまいました。
天アンカット
ついでに手持ちの文庫本を見てみたら、岩波・新潮文庫以外も意外にアンカットを採用してる本があるのに気づいた。参考に手持ちの5冊の画像を上げてみる。
岩波文庫は昔の愛読書だったんでだいぶヘタってるな。別のにしとけば良かったかもしれんな。知らんけど。
新潮文庫は前述したようにスピン付き。ちなみに、古本で買った本の中に、アンカットの天を研磨したのかスピンが根元しか残ってないのがあった。ブックオフなら、まあこんなもんだろなのかもしれんな。知らんけど。
角川文庫もアンカットだけど今ではやってないらしい。公式のソースを探したが見つからなかったので裏とってないけど、角川ならまあええやろ。
ハヤカワ文庫はアンカットよりも、他の文庫より微妙に高さがあるのが、私気になります。
「ハヤカワ文庫はどれ?」という問い合わせをいただきましたが、実はあの中にはハヤカワ文庫を入れていません。ハヤカワ文庫は天のアンカット(新潮文庫さんも同じですが)なので、すぐにわかってしまうんです。あと、ちょっと飛び出してしまうかも。
— 早川書房公式 (@Hayakawashobo) July 2, 2014
今ではトールサイズになってさらに大きくなったって、そういえばそんな話もきいたなと思ってたが、さらに驚愕の事実が。
ハヤカワ文庫は2000年までは新潮文庫と同じくタテ150ミリXヨコ105ミリの文庫標準サイズで刊行されていましたが、2000年からはタテに6ミリ伸ばしたタテ156ミリXヨコ105ミリに規格変更した新型サイズが順次投入され、2009年からは新型サイズが標準になっています。
新潮文庫ってアンカットだけじゃなく岩波文庫とかより大きかったのか。実際に比べてみたら確かに新潮文庫とハヤカワ文庫だけ他より高かったって、今の今までまったく気づかなかった。まあ、ワイの文庫本ってほとんどカバー付けてるから、本棚に並べても高さの違いなんて分からないからつまりそういうことなのかもしれんな。知らんけど。
最後は創元推理文庫。ここはFAQにアンカットのことが書いてあるな。
本の天面(上側)がふぞろいなのですが?
東京創元社の文庫本や一部の単行本では、本の天面(上側)をあえて裁断しない「天アンカット」という手法を採用しております。これは昔のフランス装の本のような洒脱さを出すためで、他にも新潮文庫・岩波文庫などで採用されております。
今回の感想
そんな訳で、今までアンカットの文庫本を見ると、古本屋が研磨できないから大変だなとしか思ってなかった私は貧乏で心まで貧しくなっていたのかもしれんな。知らんけど。
以下余談
諸般の事情
本題とは関係ない、今回の画像の本について補足。
悪の華は前にも書いてるからもうええやろ。
押見修造の「惡の華」を読んでボードレールの「惡の華」を読むなら
新潮文庫はポー詩集だが、今はカバーも変わってるだけでなく、あの薄い本が473円もするのか。ワイが買った時税抜272円だったのに。
ただ、新潮文庫は字が大きくなっててその分ページ数とかも増えてるらしい。ってことは、改版された新潮文庫ならラノベ並に年寄りでもハズキルーペなしでも読める、そう新潮文庫ならねなのか、私気になります。
(感じ方には個人差があります)
けど、Amazon情報だとポー詩集のページ数は昔のと変わってなさげだが、よく考えたら小説じゃなく詩集だと文字の大きさ変わってもページ数にはそんなに影響ないかもしれんな。それに、ページに関してはコストアップの影響もあんまないっぽい。
そしてその一方で、
印刷・製本の技術進歩が進み、
製作のコストダウンがはかられ、
薄くて丈夫な安い紙も開発され、
文字を大きくしてページ数が増えても、
さほど価格には反映させずに済むようになりました。
そうなると、値上げに影響してるのは物価高とかだけじゃなく改版作業なのかもしれんな。ここまで手間暇かけてるなら流石の私も心情的には納得できるというか、岩波も見習えよって気がしてきた。
(感じ方には個人差があります)
たくさんの書目があるだけに
改版作業は地味ながらも
相当な時間と労力がかかるのですが、
現在販売している文庫の
総点数の3分の2近くは、
すでに9ポイント以上の大きい文字を使用しており、
8ポイント以下の小さな活字を使った文庫は、
早ければ年内にもなくなる予定です。
高くて場所を取るハードカバーより文庫本のほうがいい、そんな風に考えていた時期が私にもありました
気を取り直して今度は角川文庫の人口楽園。これだけ今では新品での入手困難ぽいが、角川ならまあこんなもんだろ。
(個人の感想です)
続いてハヤカワ文庫は定番の夏への扉だが。これ新板と新訳版が出てて、新板はISBN変わってて新訳は文庫本じゃないっぽいな。
最後は創元推理文庫のポオ小説全集1。ワイが買った時税別660円だったけど、令和の今でも720円と他の文庫と比べて値上げ幅が小さい気がする。
電書版もなくサイトもSSL化しないことから、血のにじむようなコスト削減をしてこの価格でやっているのか、私気になります。
(諸説あります)
コメントを残す