消費税増税
ちょっと前に消費税増税の負担軽減案で、素人からも3秒でツッコミが入るようなくだらない思いつきな上、身内の自民党や公明党からも非難されるようなアホな案を発表した麻生大臣の会見があったんだが。
麻生財務大臣:「気に入らないというのであれば、自分たち(与党)の案だから、自分たちで直して提出すればいい。財務省が『この案をぜひやってほしい』と言ったことは一度もない。間違えないでよ」
残業代ゼロ法案とか派遣法改正とか下らないことに力入れてないで、とっとと政治家含めた公務員の給料を成果主義で決めるべきだよな。判定は国民投票で決めるなら、多分みんな国政選挙とかよりもよろこんで投票に行くんじゃね。
河野太郎案
かなり感じ悪い財務省案だが、この案が気に入らないだけでなく、ブログで自案を発表する人を見つけた。それが、自民党衆院議員の河野太郎氏なんだよね。
要約すると、軽減税率導入の代わりに確定申告で貧乏人には減税相当分を還付するってことだよな。この主張は私の考えに近いかな。
単純に、今やってる「臨時福祉給付金」も、確定申告した人で条件満たせば還付金で対応すればいいと思うけど。おそらく、臨時給付金を申請しない人がいれば、その分歳出が減るってチンケな考え方でやってるんだろうが。
この方法のデメリットは、確定申告する人が増えることによる事務処理と人件費の増加かな。もっとも、政府は「年金受給者の確定申告不要制度」なんて作るほど、貧乏人には確定申告して欲しくないみたいだが。
ただ、マイナンバーを利用しなくても確定申告すればいいだけなのに、あえて「マイナンバー」と書くあたりはいやらしい。まあ、マイナンバー導入後は確定申告時には必須になるんだろうが。
マイナンバーを利用して、確定申告をしていただいて、一定額以下の所得の場合には所得税を支払っていただくのではなく、一定額を給付します。
公明党案
なんか公明党も代案出してるみたいだが、ここは軽減税率にこだわりすぎてまともな判断ができてないみたいだな。マイナンバーカード案が出た時も、割引された気がしないとか、公約と違うとか突っ込むところそこかよと思ったが。
低所得者への給付案
この人は、マイナンバーカード案は軽減税率よりマシだけど、「低所得者への給付」が一番だと主張してるから、河野案にも賛成のはず。
「低所得者への給付」が民主党案と書いてるので検索してみたら、どうもそうみたいだな。
「形式的な解党ではなく、国民に信頼される民主党にならなければ」岡田代表
消費税率10%引き上げ時の財務省が示している負担軽減策については「さまざまな問題があることは事実だが、軽減税率はそれ以上の問題をかかえている。例えば、何を軽減税率の対象にするかというのは補助金と同じで、マーケットを歪めることになるのではという疑念がある。また、軽減する金額が大きくなれば、消費税をさらに引き上げなければならないだろう。そうしたこととの比較では、(軽減税率より)まだ今の案のほうがましだと思うが、いちばん良いのはわれわれが主張している給付付き月税額控除だ。その中にこうしたものを含めていく方がいいだろう」との印象を語った。
つまり、消費税増税後の貧民への軽減措置は、自民党か公明党が考えた案じゃないと面目が立たないから、民主党案の方が合理的でも検討に値しないってことでいいのかな。
給付はばらまきだからイクナイ?
ついでに給付案はばらまきだから反対という産経ニュースの主張も見つけたが。
どうも産経は軽減税率に賛成してるらしい。給付案については、今行ってる「簡素な給付措置(臨時福祉給付金)」を取り上げて効果が薄いとしてるけど。
政府は昨年4月の消費税増税の際、ばらまきとの批判もあったが、「簡素な給付措置」として低所得者向けに1万~1万5千円の給付金を配分した。それでも個人消費を中心に景気は財務省の想定以上に大きく落ち込んだ。
そりゃそうだろう。だって、この給付金の支給対象者って住民税非課税(均等割すら不可で扶養親族や生活保護は対象外)の奴だけなんだぜ。そんなごく一部だけに配ったって、そりゃ効果でないだろう。
給付案の合理性といったメリットや、軽減税率の線引の困難さや手続きの煩わしさといったデメリットを挙げず。働いて給与貰ってれば間違いなく給付対象外の「簡素な給付措置」を出してくるなんて、記者の認識が甘すぎねえか。まあ、「産経ニュースは産経デジタルが運営する産経新聞のニュースサイトです」らしいので。
日本の消費税にあたる付加価値税が20%前後の欧州各国では、食料品や新聞などの生活必需品に軽減税率が適用されている。国民生活になるべく影響を与えないための負担軽減策だ。これが高い税率に対する国民の理解にもつながっているといえよう。
国民の味方のようなことを言ってても、結局は新聞を軽減税率対象にしてくれって事なんだろうな。
軽減税率の線引
軽減税率の最大の問題点は、実践する手間暇金のコスト以外に、なにより対象商品目の線引が難しいところだと思う。
例えば、食料品にしても仮にTPPで激安米が輸入されるようになったとして、5kg 250円のベトナム米と、北海道産のゆめぴりか3500円と、1キロ5400円する超高級米が、米だからって同じ税率にしていいのかとか。これが問題になるなら、同様な食材についてすべて決めなければならないんだぜ。
だったら、一人当たりの最低限の生活に必要な支出を算出して、その分の消費税相当額を確定申告時にキャッシュバックしたほうがどう考えたっていいだろう。
値段については下記を参考にしました。
例外はフランスとかでやってる、畜産業の保護のためマーガリンよりバターの税率を安くするような場合だな。こういうことをしたいなら、軽減税率か確定申告時にレシート添付などの対策をとらないと無理だが。
今回のまとめ
テレビのニュースを見てると、消費税増税時の低所得者負担軽減措置については、論外のマイナンバーカード使う財務省案と、公明党とかの何が何でも軽減税率案しかないような報道に思えたが。実は、一番簡単で合理的な給付案もあることにはあるんだな。冷静に考えれば、給付案が一番簡単でコストも少ないやり方だと思うけど、
別件で一つ付け加えるなら、河野氏は軽減税率だと金持ちのほうが貧乏人より恩恵が大きいことが問題だと言ってるが。ぶっちゃけ、軽減税率で軽減される金額が多いってことは、それだけ消費経済に貢献して、貧乏人より多くの消費税を払ってるんだから別にいいんじゃねって気はする。
コメントを残す