酒鬼薔薇聖斗事件
なんか、1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件(通称酒鬼薔薇聖斗事件)の犯人が本を書いたことが話題になってるけど。
この事件はリアルタイムでニュースで見たな。当時、テレビでは未成年だから当然犯人の名前や顔写真は伏せられていたけど。「FOCUS」という写真週刊誌が、少年の顔写真を公開したんだよな。すぐに回収されたけど。調べたら、1997年7月9日号らしい。なんかオークションで3万円で開始されてるが、入札0で終了してる。
開始日時が今年の6/16って、タイムリーすぎだろ。
表現の自由!?
今回の出版には賛否両論あるだろうが。要点を突き詰めると、他人の権利を侵害する表現の自由が許されるかということではないだろうか。
この件に関しては、遺族は精神的苦痛による損害賠償の民事訴訟を起こせばいいと思う。まあ、実際に裁判を起こすなら出版差し止めも請求するだろうけど、その判断は裁判所がするのだが、個人的には、本を出版することを法律で規制すべきではないと思う。
当然というか、遺族側はいつでも訴えられる準備はしてるようだな。
この記事によると、アメリカでは犯罪者が自分の犯罪をネタに金稼ぐことを禁止する法律があるらしい。
アメリカではニューヨーク州で犯罪者が自らの犯罪行為をネタに出版、販売して利益を得ることを阻止する「サムの息子法」と呼ばれる法律があり、犯罪行為を商業利用することを禁じている。
これはいいアイデアだな。元々、犯罪で得た利益なら不法行為なんだから、利益を没収しても問題なかろう。表現の自由も守れて一石二鳥。
太田出版
今回の本を出版したのは太田出版なんだが。元少年Aの本でも出せるんだから、仮に元ピコピコ少年が犯罪者になって、スクエニが「ハイスコアガール」を永遠に闇に葬る事になったとしても。太田出版に移籍して続きを書けば安泰だな。これで、ハイスコアガールの新刊が読める可能性が出てきたか。
そう言えば官邸ドローンの人の漫画に興味を示した出版社の編集者が、官邸ドローンに接触しようとしてるって噂もあるな。これも太田出版かと思ったけど、「超有名出版社」だから違うか。
少年Aの親の本
ちなみに、少年Aの親も本を出してたんだな。
「少年A」この子を生んで……―父と母悔恨の手記 (文春文庫) 新品価格 |
これは印税をすべて遺族に渡したらしい。
“自己救済”で手記出版 「酒鬼薔薇聖斗」の大人げない執筆動機
99年に少年の親が「『少年A』この子を生んで……」を出版したときは印税をすべて遺族に払い、その額は7000万円ともいわれた。
今回のまとめ
そんな訳で世間では話題になってる本だけど。個人的には、興味がないわけじゃないけど、この本に関しては読む気は起きない。それでも買う奴は買うんだな。出版元の太田出版は、「出版の意義」についてぐだぐだ書いてるけど。
この出版不況に初版で10万部出すんだから、商売っ気満々だよな。と思ったら、さらに5万部増刷か。
もちろん、慈善事業で商売してるわけじゃないんだから、会社がいくら金儲けをしようが非難されるべきではないだろうが。それでも、不法行為をネタにした場合は別だよな。
やっぱ日本でも「サムの息子法」みたいな法律が必要だな。そうすれば、太田出版も批判を受けるリスクをとってまで、「絶歌」を出版することはなかったかもしれないし。酒鬼薔薇聖斗事件以上に悪質な、女子高生コンクリート詰め殺人事件を元にした、「十七歳、悪の履歴書」も書かれたなかったかもしれない。しかも、この本を原作にして、映画「コンクリート」まで作られてるからな。
けど、著者の渥美饒兒氏がこの本を書くために、事件の犯人たちに許可をとったり権利を買ったとは思えんから、元犯罪者がこれで利益を得てるってことはないだろうが。それとも、取材とか受けていくらかもらってんのか。
あと、サムの息子法って、犯罪者が得る利益だけが対象で、映画会社とかの権利買った製作者の利益については対象外なのかな。それだったら、仮にサムの息子法が制定されたとしても、太田出版とかは犯罪者の不法行為で金稼ぎできるか。
もっとも、印税が入らなければ、元少年Aも本を書くことはなかっただろうが。
コメントを残す