銀行の外貨預金
なんか楽天銀行が、外貨預金の短期定期の金利をアップするキャンペーンをやってるんだけど。これ絶対やめといたほうがいいよ。昔のシティバンクが新聞広告とかによく出してたのと同じで、手数料差し引くと割にあわないから。
楽天銀行の場合、特別金利で異様に金利の高い南アフリカランドを例にすると。7日だと年利40.00%・14日で20%となってるが。これは円から手数料を払って南アフリカランドに両替して預けた場合のみ適用される。すでに、ランドに両替した普通預金からだと、7日 2.20%・14日 3.10%となってる。
外貨預金の為替手数料
楽天銀行で円から南アフリカランドに両替するには、1南アフリカランド円につき30銭かかる。この手数料は、円から南アフリカランドにする時だけじゃなく、円に戻す時にもかかる。
仮に、円から南アフリカランド外貨定期7日に預けるとすると。最低預入額の5000南アフリカランドを両替するのに約5万円(1南アフリカランド10円で計算)と、手数料が片道1500円が必要。ちなみに、7日間定期に40%預けた場合の利息は、税引き後で約306円相当。南アフリカランドを円に戻す場合、また1500円ぐらい(厳密には南アフリカランド建てなので多少違うが)必要なことを考えれば、いくら高金利でも短期間では金が増えるどころか元本割れになることが分かるだろう。
もちろん、南アフリカランドに両替した時よりも円安になっていれば、円建てでも増えてる可能性はあるし。逆に言えば、円高ならさらに損失が増えるわけだが。
外貨預金のデメリット
上述した、外貨預金の割高な為替コストだけでも、外貨預金がお勧めできない理由にはなるが、他にも外貨預金にはデメリットがある。外貨預金は、日本の銀行に預けたとしても預金保険の対象にはならない。万が一、銀行が破綻した場合には、最悪1円も返ってこない可能性がある。
まあ、一応預金ではあるので、銀行が潰れさえしなければ外貨建てでは元本と利息が保証されているが。これも前述したように、為替市場の動向によってプラスにもマイナスにもなるからな。それを考えると、外貨預金の場合、金利目当てに高金利通貨に預けるよりは、為替差益狙いで円高の時に仕込んで円安の時に円に戻すのを目指したほうがいいんじゃね。ただ、これを狙ってやると、もう投資ではなく投機だと思うけどね。
今回のまとめ
そんな訳で、楽天銀行に限らないけど、銀行の外貨預金はやめといたほうがいい。特に、南アフリカランドみたいな、為替コストの高いマイナー通貨の場合。ちなみに、楽天銀行でも米ドルなら為替コストも、1ドルにつき25銭とネット証券並にはなってる。それより高い、大手銀行の手数料と比べれば割安とはいえ、ドル円なら1銭以下がざらにあるFXと比べれば、おそろしく高い手数料なんだけどね。
もっともFXの場合、業者リスクが銀行と比べると半端無く高い上に、相場が大きく動くとスプレッド(為替コスト)が開く時があるからな。普通のリーマンが外貨に投資するなら、為替ヘッジなしの外国株とか債券のインデックス投信やETFでも買った方がいいんじゃね。
まあFXでも、十二分に仕組みとリスクを理解した上なら、くりっく365業者あたりと契約するとか。なくなってもいい資金程度を入れて、ロスカットで追証発生しない程度に手を出すぐらいならいいかもね。少なくとも、外貨預金よりは全然マシ。
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