所沢エアコン住民投票
こないだ記事に書いた、所沢市の小中学校のエアコン設置をめぐる住民投票が日曜に行われたが。結果は賛成多数だったけど、投票率は3分の1までいかなかった模様。
投票率が31%ってことは、所沢市民は自分たちの税金を使ってまで小学校にエアコンを設置したくないというよりは、そんなことはどうでもいいって心境なのかな。だとすると、エアコン設置を中止した市長の決断は、短期的には正しかったのかもね。まあ、長期的に正解なのかは、将来の人口や税収の推移がどうなるかによるだろうが。
リコールする!?
今回の結果に納得がいかないエアコン設置派は、もういっそ市長にリコール要求すればいいんじゃね。と思ったけど、こっちはこっちで「選挙人名簿登録者数の3分の1以上」の署名が必要なのか。
個人的には割りとどうでもいい話だが。小中学時代に冷暖房完備の学校に通っていた者としては、エアコンぐらい設置してやれよとは思う。28校で78億円っていう設置費用の問題は、公務員の人件費を削減すれば何とかなるんじゃね。ちなみに、所沢市の平成24年度の人件費は約200億円だから、20%削減すれば2年でエアコン設置費用ができるな。もっとも、市長室にクーラーがあるのにクーラー設置を反対してる市長をはじめとした役人連中が、自分の身を切るような決断を下すわけないけどな。
エアコン設置費用
エアコン設置派の現実的な対応策としては、民間業者数社に相見積もりして、設置費用が本当に1校約2.8億円かかるかを検証してみるとか。もしくは、市長が出してる総額78億円の根拠を求めるとか。
設置方法によっても違うだろうが、草加市が30校676教室に12年9ヶ月のリース契約でエアコンを設置したリース料は15億1201万円。30校のうち11校はガス冷房を採用してる。
草加市の場合は、全32校のうち、臭気対策ですでに設置していた松江中、老朽化に伴う建て替えで整備した栄小を除く30校の676教室に、冷房能力12・5㌔㍗のものを主に計716台を設置した。リース会社と今年7月から平成39年3月末までの12年9か月のリース契約を結んだ。この期間のリース料は、15億1201万円で、1台あたり月額約1万3800円。想定燃料費は30校分で年間約2800万円を見込んでいる。夏場の電力不足やランニングコスト、災害時に備えて、各学校の冷房設備の熱源は分散化し、電気19校、都市ガス8校、市の中央部の3校はLPガスとした。
新座市の広沢小学校では、2004年に8教室を1教室当たり330万円で購入。2007年は19教室に1教室当たり237万9千円でリース方式で設置してる。さらに、2008年の第二中学校では18教室で1教室212万7千円まで下がってる
広沢小学校の場合は、2004年に低学年の8教室に都市ガスを利用してのエアコンを購入して設置。費用は1教室あたり330万円でした。2007年には19教室にリース方式で設置。費用は1教室あたり237万9千円。10年契約でメンテナンス、工事費込みです。「10年契約と言っても、10年たったら撤去するというわけではなく、そのまま市がもらうことになりますから買うのと同じですよ。隣の第二中学校の場合は、翌年の2008年に18教室に10年リースで設置しましたが、1教室あたりの費用は212万7千円でした。競争しているから年々安くなるんじゃないですか。」と説明されました。
エアコン設置率の低い埼玉県だが、中には100%の自治体もある。
県教育局財務課の昨年7月の調査では、公立小中学校の全普通教室2万198のうち、エアコンが設置されているのは4576教室。設置率は約23%だった。
設置率100%の自治体もあり、戸田、和光の両市は小中学校とも100%。さいたま市は96・4%だった。和光市教委学校総務課は「涼しくして勉強に集中してもらおうということ」。戸田市教委学校総務課は「エアコンだと体が冷えるというのは、設定温度の問題だ」と説明する。
「全国一暑い」といわれる熊谷市は扇風機派だ。2005年度と06年度の2年間で、全46校の普通教室に設置した。市教委教育総務課は「全校にエアコンを入れるとなると、巨額の費用がかかる」。
県教育局財務課によると、国は06年度から、施設改修などでなくてもエアコン設置に対し、費用の3分の1を補助している。同課は「比較的財政が豊かな自治体でエアコンの設置が進んでいるようだが、市町村に国の補助制度などの情報提供をしていきたい」と話す。
今回の感想
住民投票の結果を受けて、藤本正人市長が会見したらしいが。この件をどうするか、現時点では具体的な回答はしてない。
これらの結果について、藤本市長は16日午後開いた記者会見で「投票率が低かったのは残念だが、市民一人一人が参加した結果を重く受け止め、財政面を考慮しながら今後慎重に考えていきたい」と述べるにとどまり、エアコンの設置を認めるかどうかの判断は示しませんでした。
まあ、市長の任期は今年の10月までみたいだから。気の毒だけど今夏の設置は諦めて、次の市長選でエアコンの設置を公約にしてる人でも選べばいいんじゃね。
余談だが、以前に「首都圏スペシャル」の番組を見た感想で、千葉県銚子市より子育て支援の行政サービスがいい茨城県神栖市に若い世代とかが引っ越してるってことを取り上げたけど。
今回の住民投票は、単純なエアコン設置の問題だけではない気がする。所沢の財政力自体は悪くないみたいだけど。一度エアコン設置が決まったのに、防衛省からの補助金を辞退してまで中止しなきゃらないって事は、数字で分からない裏があるのか。それとも、税金の使い方が悪いんだろうか。
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