JNS
なんかコメントの返信でFXについて書いてたら、昔使ってたJNSについての悪夢が思い出されたよ。
同じSAXOのシステムを使ってたKakakuFXが、スワップが都度証拠金に反映(セン短と同じ)されたのに対して。JNSは、毎日スワップが反映されるのは同じだが、証拠金ではなく買値に反映されてた(俗にいう値洗い)
例えば、証拠金10万円でランド円1万通貨を@10で買って、スワップが10円付いたとすると。KakakuFXだと証拠金が10万10円に増えるけど、JNSは10万のまま。建値はKakakuFXが@10と変わらないけど、JNSは@9.999とスワップ分単価が下がっていく。
この方式は、当時の税制的にはもっとも有利な制度と言われていたが。利益の多寡にかかわらず、税率が一定になった現在では意味ないし。個人的には、利益確定のタイミングが取りにくいのでやりにくいと思ってる。実際、あの頃はレバ10倍で主にトルコリラのロングポジを保有してたんだけど。全盛期は低所得者の年収以上になった含み益が、最後には給料三ヶ月分にまで落ち込んだからな。
証拠金引き上げ
その後、JNSは証券取引等監視委員会から行政処分を受けることになって、最終的には業務終了するんだけどね。
実は私もこのJNSに口座をもっていました。そして2008年1月末に奇妙なことが起こりました。JNSが顧客にほとんど連絡も無しにポジションの証拠金率を倍に引き上げたのです。これによって4万円のポジションに8万円が必要になるなど顧客のポートフォリオが崩されてしまい、ロスカットの危険も高まります
同じくJNSに口座を持っていて、証拠金引き上げを経験した事があるのでちょっと補足しておくと。当時メールで連絡が来て、数日の猶予しかなく証拠金が引き上げられたのは事実だが、すべての通貨で適用されたわけではない。私の記憶では、トルコリラ円とかのエキゾチック通貨のみで、ドル円とかのメジャー通貨はそのままだったはず。
また、当時のJNSはSAXOのシステムを使っていたんだけど、証拠金引き上げについてはSaxobankの判断でJNSではどうすることも出来ないと弁解していた。現に、今でもサクソバンクFX証券は、1/13の発表で1/15 23:00からの証拠金の引き上げを実施してるし。
【重要】南アフリカランドの証拠金率の引き上げおよびロシアルーブルの引き下げについて|What’s New|Saxo Bank FX(サクソバンクFX)
確かにJNSが不正行為を行った事には違いないけど、証拠金引き上げについては経営がやばかったからではなかったと思う。
もっとも、利用者からすればロスカットラインが一気に上昇するわけだから、想定していたFX戦略が崩れる事には変わりないので、まじでヤバいけどね。ちなみに、当時の引き上げについての情報が見つかったので書いとくが。
変更となる通貨一覧表
通貨 証拠金率%変更前 変更後
RUB:ロシア・ルーブル 2 4
ISK:アイスランド・クローナ 8 12
TRY:トルコ・リラ 8 12
ZAR:南アフリカ・ランド 4 8
AED:アラブ・ディルハム 4 8
BHD:バーレン・ディナール 4 8
JOD:ヨルダン・ディナール 4 8
KWD:クウェート・ディナール 4 8
OMR:オマーン・リヤル 4 8
QAR:カタール・リヤル 4 8
SAR:サウジ・リヤル 4 8
確か、トルコリラは元々4%だったのが8%に引き上げられて、さらにもう一段階引き上げられた時のだと思う。これって前に建てたポジにも適用されるから、流石にこの時は心が折れてポジを縮小した。
それでも、証拠金引き上げと業務終了がなければ、そのままずるずる保有して致命傷を負っただろうな。決済せざるを得ない状況になってポジを処分して利益を出したから、その後のリーマンショックの損失をある程度カバーできたんだから、人生何が幸いするか分からん。
今回のまとめ
そんな訳だからFX業者を選ぶ時、あまり業者リスクを舐めてると飛ばされるぞ証拠金。
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