この季節、毎年高校野球やってるけど。個人的にはまったく興味ないが、甲子園と言って思い出すのが、明徳義塾高校対星稜高校戦で、松井秀喜を5打席敬遠した時の事。まあ、相手に力を出させずに勝つというのは、勝負の基本中の基本。明徳は当然の事をしたまでだろ。むしろ、毎回ノーリスクでランナーを出塁させてもらったのに、それを生かせなかった他の打者が悪いんじゃね。
ちなみに、4打数無安打(1犠打)だったこの時の5番打者は、大学進学後野球部を退部したそうな。
などと思う私は少数派だったのかもしれん。この試合後、明徳はかなりぼろくそに非難されてた気がする。マスコミとか観客とかも色々言ってたが、外野が口出す話じゃないだろうに。プロ野球の試合でそんな茶番やってたんならともかく。
そう思ったが、プロ野球の方が記録がかかった時の敬遠、試合欠場とかよくやってるよな。中でも一番印象に残ってるのは、バースがシーズンホームラン日本記録まであと1本に迫った時。確か、読売巨人軍は残りの試合で、全打席バースを敬遠したんだよな。さらに、55本塁打で王に並んだローズも、ソフトバンク戦ではまともにストライクを投げてもらえなかったっけ。ちなみにこの時の、巨人・ソフトバンクの監督は、世界の王貞治。
閑話休題
松井の5打席敬遠だが、一番腹立たしいコメントは、高野連会長だったかが言ってた奴だな。「勝利至上主義とはいかがなものか。もっと高校生らしく戦え」みたいな感じだったような。そりゃ、プロじゃないんだから、勝ちにこだわるなとは思うけどさ。負けたら即終了の勝ち抜き戦でここまで来させといて、今更そんな奇麗事を言われたって。キャッチャーがホームベースにわざとマスク置くとかならともかく。ルールに則ってやってんだから。ソファーにふんぞり返ってるだけの奴が、実際にプレイしてる選手の試合に口出しするなよ。
ただ、明徳に非があるとすれば、認識の甘さと覚悟のなさかな。松井を全打席敬遠するんなら、ある程度のバッシングは予想できただろうに。まあ、予想以上だったんだろうが。個人的には、マスコミとか騒ぎ過ぎだろって感じだが。それでも、打者がピッチャーをわざと狙って打ち返したと抗議されて、「ピッチャー返しはバッティングの基本。捕れないのはあんたの指導が悪いんじゃね」と平然と言えるぐらいの胆力がなければ、おとなしく勝負しとけって話ですよね。
けど、これ監督が指示して敬遠させたんだっけ。確かに、18,9の高校球児が思いついて実行するとも思えんな。いい年こいた大人が出した結論がこの作戦だったんならなおさら。認識の甘さと覚悟のなさに加えて、選手への配慮が足りない点は非難されても仕方ないかな。
ちなみにこの明徳の馬淵史郎監督、去年も地区大会の決勝で、4番を6打席5四球(2敬遠)させてるんだよね。その時に松井の5敬遠についても、下記コメントを出してる。
NEWSポストセブン|明徳義塾馬淵監督「潔く勝負して散ったら喜ぶのは相手と客」
「潔く勝負して散ったら、喜ぶのは相手とお客だけですよ。甲子園で勝つための練習をやってきて、その甲子園で負けるための作戦を立てる監督なんておらんでしょ? 5連続敬遠も、勝つための策だった。後悔するぐらいなら、最初からやっていません」
これ、20年前に言ってたら評価できたかな。
Web拍手メッセージの転載です
高校野球は勝負事の前に教育であるという建前があるから余計に騒がしいのかと思います。
個人的には大相撲で横綱や横綱を目指すような関取が立ち会いを変化した際に、文句をつけるのが気になります。なら禁じてにすればいいのにと。
アマチュアのスポーツは確かに「教育」の建前がありますね。その結果が、オリンピックの女子柔道や、桜宮高校バスケ部の事件につながってるのが現状ですけど。
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