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  • t2 アルミ製ミニマル居住ユニットがとうとう販売されるのか

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    t2

    なんか、以前書いた「t2 アルミ製ミニマル居住ユニット」らしき商品が販売されるって記事を見たんだけど。まだ販売されてなかったのかよ。というか、てっきり開発ポシャったとばかり思ってたよ。というか、存在自体忘れてた。

    SUS、アルミ製「3坪住宅」 3週間で設置300万円

    ちなみに、下記記事書いたのは2012年なんだな。

    これなら貧民でも新築で家が持てるかも -移設可能なアルミ製ミニマル居住ユニット『t2』-

    それから1年以上たって、実験棟を建てて社員が生活して人柱になるって記事を読んでまた書いたけど。結局そっちはどうなったんだろ。

    t2 アルミ製ミニマル居住ユニットってどうなったの?

    個人的には、一番最初にWBSで見た時、オプションでタイヤ用意してトレーラーハウスになればいいのに思ったんだが。そしたら基礎がいらないから、設置・撤去・移動にかかる時間と費用が節約できるのに。だったら、最初からトレーラーハウスにしとけばいいんじゃねって話になるか。

    まあ、SUSが勧めてる集合住宅みたいな使い方だと、タイヤあるとかえって邪魔かもしれんが。ただ、そういう使い方って現実的にありえるのか。需要があるかはともかく、だだっ広い田舎でマンション建てるんならいいけど。そんだけ土地に余裕あるなら、平屋でトレーラーハウス仕様の方がいいんじゃね。仮に都心でt2集合住宅建てるとしたら、土地代高いのにt2の中身だけ移動可能な作業スペース用意できるのかね。

    t2コンペ

    あらためてt2について調べてたら、なんかコンペをやって結果が出たという事を知った。「作品を見る」をクリックして画像を拡大したんだけど、最優秀賞とかは文字が潰れて読めねえ。もうちょっと高解像度のデータを用意してほしいな。

    ecoms|SUS 「t2住むためのプロダクト」Competition ’15

    パット見で面白そうだと思ったのは、一番実現可能性が高い布目和也氏(Studio N)作品の「駐車場に住む」かな。これなら貧民でも持ち家暮らしが出来そうだし。なんか、坂口恭平氏のモバイルハウスの影響モロ受けって感じもするが。

    モバイルハウスについては↓
    「モバイルハウス 三万円で家をつくる」を読んだよ

    けど、布目氏は2005年開催と思われるコンペで、「駐車場の一角に建つタワーハウス」という作品を発表してるから、その延長線みたいだな。

    第1回ダイワハウス住宅設計コンペ ~21世紀住宅~ 結果発表 :: 入選作品

    今回の感想

    ようやくt2が発売されるようだが。値段が300万程度って、輸送と設置費用別の本体のみなのかね。これに土地も必要なことを考えると、土地持ちかこれ置ける駐車場と契約するでもしないと、格安中古住宅買った方がコスパは良さそうだな。

    普通、家買おうと思う人は住宅にロマンを求めるし。住宅は最低限の機能があればいいと思える人なら、小屋暮らしとか考えるだろうし。t2はその中間に位置すると思うけど、現状では高すぎるんだよな。まあ、t2が好評で売れて他社も追随するなら、競争と量産効果でコストダウンが進むんだろうが。

    なんかデジャ・ブ感じる文章になったが、これでようやくスタートラインに立ったって事で、t2先生の今後の活躍に期待するか。

  • 「モバイルハウス 三万円で家をつくる」を読んだよ

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    モバイルハウス

    坂口恭平 著の「モバイルハウス 三万円で家をつくる」を読んだ。内容は、路上生活者の家を参考にして、モバイルハウスを建てるという実験をドキュメント風に書いたもので、元々は雑誌「すばる」で連載してたのを再編成したらしい。

    モバイルハウス内容

    内容を大雑把にまとめると、家を建てるのに、本当に数千万円の金が必要だろうかという疑問に対する解決策を、路上生活者の家からヒントを得た。家に車をつければ法律上の不動産には該当しないので、建築基準法に従う必要もなく、固定資産税もかからないから金もかからない。土地については、駐車場に設置すれば借地より安く借りられる。

    インフラは、電気はソーラパネルで発電して、自動車のバッテリーに充電。筆者は冷蔵庫・エアコンなどの電力を食う家電はいらないらしい。洗濯はコインランドリーを使い、水道は公園の水を使用。ガスはカセットコンロでガスボンベを使うが、使用量が多ければプロパンガスの方が単価安くなるんだろうか。トイレは公園のトイレを利用。

    つまり、自分ではできるだけ金を払わず公共のインフラにタダ乗りするってことらしい。本書の記述では「もっと水とトイレがある公園が増えれば、家にインフラを接続しなくても生活することが可能になるのではないか」と書いてある。

    まあ、若いうちに遊びでこういう暮らしをしてみるのはいいかもしれんが。年取ってからも持続可能な生活ではないな。

    モバイルハウス問題点

    実際に、モバイルハウスを設置する駐車場を借りるために契約するんだけど。この時、不動産業者からの「この手づくりキャンピングカーに住むんじゃないですよね?」という質問に、「はい、住むわけではありません」と答えるてるんだよね。これについては、「住む」ことは法律で定義されてないから云々と書いてるが、屁理屈に近い都合の良い解釈をしてるように思える。全体的に、法の抜け道とかを探して、裏ワザ的なやり方で通そうとしてる。

    公園の水についても、私的利用を禁じられてるがどこまでが私的なのかは曖昧なので、線引を確認するためにも使うなどと言ってるが。あまり考えにくいが、将来こういう人が増えれば対策が取られるんじゃね。例えば、水を汲むのは2リットルまでとか。

    モバイルハウスでの生活?

    本書を読んでいると、モバイルハウスに住んでるといっても、実際には365日住んでるようには見えない。家というより別荘と言ったほうが良さそうな頻度に思えた。

    後半の「モバイルハウスでの生活」という章(P132~)では、吉祥寺から熊本に引っ越した生活について書いてるが。トイレは「今回は僕が借りている事務所兼避難所のゼロセンターのトイレを使う」って、事務所借りられない奴はどうするんだよ。それ以前に、「吉祥寺のときはコンビニを使おうかと思っていたが」って、トイレ利用するたび買い物するのか。しないで1日に何度も利用する気だったんだろうか。

    料理については「ちょとしたものならカセットコンロを使い、ちゃんと料理しようと思ったときはゼロセンターのキッチンを利用した」って、またゼロセンターかよ。ちなみにそこの家賃は3万円らしい。

    ゼロセンター Part.1 | プライベートとパブリックの境界をなくす、新しい住まい方の実践。 | TheFutureTimes

    他にも夏については、「仕事をするなら、クーラーの効いた図書館のほうが良い」って、やっぱタダ乗りか。まあ、650円払って近くのホテルに行くこともあったらしいが。冬に関しては、 小さいモバイルハウスだと暖房効率が良いとのことだが。夏の暑さに関しては、筆者もモバイルハウスの問題点だと認識してる。

    今回の感想

    この本を読んでると、ずいぶんと格好いい言葉が並んでるが。例えば、「インフラなんてそんなに必要なのかと、ここで暮らしているとそう思ってしまう。今までが過剰だったのだ」とか、「どこにも寄生しない生き方。これがこのプロジェクトの主題だ」とか。

    そういったさんざんご立派なご高説を拝聴したが、結局は国のインフラにタダ乗りする前提なんだよな。なんというか、働かなくても暮らせる生活保護の裏マニュアルみたいなのを読んだ気分になる。日本の家が高すぎるとかの考え方には、同意できる点もあるんだけど。

    本書でのモバイルハウスの運用は、オフグリッドで全部やる覚悟がある人には有用だけど、そうでなければトレーラーハウスでよくね。筆者みたいな中途半端な腹積もりなら、キャンピングカーでも買ったほうがいいんじゃね。そうなると数百万の金は必要だが。

    まあ、筆者からすれば、インフラタダ乗りとかいう批判自体が的外れな主張だと思ってそうだが。各世帯にまでインフラを引くのは贅沢すぎるので、みんなで共用できるようなシステムにすればいいじゃんみたいな。イメージ的には、キャンプ場みたいな借地を作って、そこにモバイルハウスを設置して住むことが一般的になればモバイルハウスで生活できるぜって感じかな。

    モバイルハウス 三万円で家をつくる (集英社新書)

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  • 「一生お金に困らない家の買い方」を読んだよ

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    一生お金に困らない家の買い方

    「一生お金に困らない家の買い方」を読んだ。この本は、最初に書いてある3つの重要ポイントに基づいて、構成されている。

    1. 「購入」と「賃貸」、経済合理的にあなたのスタイルに合った住まいの選び方
    2. 価値が目減りしない家の選び方
    3. 住まなくなったら「貸せる家」の探し方、作り方

    内容を簡単にまとめると、家を買うなら資産価値の高い家に限る。分相応なローンは組むな大家さんになればうはうはでっせ、という感じ。基本的には、正規雇用者でサラリーマンの平均年収ぐらい稼いでる読者がターゲットになってるので、貧民の私には関係なさそうな本だった。それでも、個々の項目とかでは役に立つ記述もあったので、気になった箇所についての考えとかを書いてみる。

    家の選び方について

    まずは購入する物件を選ぶ時に、判断材料に使えそうな制度に関する記述。具体的には、既存住宅売買瑕疵保険住宅性能表示制度

    既存住宅売買瑕疵保険

    この手の本には、家を買うなら価値が目減りしにくい中古住宅の購入を勧めるのが多いけど。状態の良い物件に限るって条件なんだよね。その後、素人が状態の良し悪しを見極めるのは難しいので、ホームインスペクション(住宅診断)しろって流れになる。確かにそうなんだけど、結構な額の出費が必要になるのがネック。

    この本ではさらに、既存住宅売買瑕疵保険の利用を推進している。この保険は「既存住宅売買かし保険は、中古住宅の検査と保証がセットになった保険制度」で、検査に合格した住宅でないと加入できないの。これに加入できる物件なら、一定の品質が確保される事になる。

    保険については、「後日、売買された中古住宅に欠陥が見つかった場合でも、補修費用等の保険金が事業者(事業者が倒産等の場合は買主)に支払われます」との事。

    中古住宅売買かし保険について(既存住宅売買瑕疵保険)

    制度的には優れているが、業者からしてみると、費用を負担してまで加入するメリットがないようで、あまり使われていないらしい。本書によれば、「検査料と保証料は、住宅の規模によっても違いますが、検査量が5万円前後、保険料が10万円前後、合計で15万円前後となっています」なので、それほど高くはない。

    とはいえ、検査に合格しなければその分は修繕しないと保険に入れないから。状態の悪い中古住宅なら、修繕費用がかかる事には変わりないけどね。逆に言えば、この程度の費用をかけて売り出せない物件って事は、何らかの問題を抱えていると判断しても間違いあるまい。

    ついでにリフォームの場合、「引渡し後リフォーム型既存住宅売買瑕疵保険」という制度があるので。中古住宅購入とリフォームを考えているなら、保険加入するか検討してみた方がいいだろう。

    住宅性能表示制度

    住宅性能表示制度とは、住宅の性能を統一した基準による等級や数字で表示するもので。「「住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下「品確法」という。)」に基づく制度」らしい。元々は新築住宅向けに作られた制度だが、中古住宅でも利用できる。その場合、施工段階のチェックは当然出来ないので、目視や計測によるチェックしか出来ない。

    この制度を利用するメリットが3つあって、1つは「円滑かつ迅速に紛争処理を行ってもらえる」事。ちなみに、手数料は1件あたり1万円らしい。2つ目は「住宅ローンの優遇が受けられる」事。3つ目は「地震保険が優遇される」事。本書では、評価機関に支払う手数料は、戸建住宅だと20万前後と書いてある。

    新築で家を建てるなら、利用を検討してもいいんじゃない。中古なら、既存住宅売買瑕疵保険でいいか。

    住宅性能表示制度とは| 一般社団法人 住宅性能評価・表示協会

    家の買い方

    続いて、家の買い方。基本的には、家を買うときには無理のないローンを組めという事だが。その為のハウツーなどについて。

    人生の3大コストを抑える

    まずは支出を減らす方法について。一般的には、人生で大きな支出と言うと、「家」「教育(子供)」「老後」「保険」「車」らしい。本書では人生の3大支出を「車」「家」「保険」としている。食費とか、他の支出を抑えてもたいした節約にならないけど、出費の大きい3大支出を抑えれば効果は絶大と主張している。

    保険

    まずは保険について。終身保険には入るな。入るなら子供が出来た後で、逓減定期保険にしろ医療保険も不要。保険についてはこの後のページに、「団体信用保険に加入したら生命保険はリストラしよう」と、住宅購入後のフォローも入ってる。確かに、団信入ってればローン支払中に旦那に何かあったら、保険金でローン残額が払われるからな。

    逓減定期保険というのは、補償額が年々減少していくタイプの保険で、その分保険料も安くなる。なんでこの保険がいいのかというと、子供にかかる金は成長するにつれ少なくなっていくから。なので、逓減定期保険に入るのは理にかなっている。ここまでは納得できる。

    個人的な保険についての見解は↓
    働きたくないけど働かなきゃいけない新社会人へ -民間の保険には入っておくべきか?-

    車・家賃

    だが、次の2点については少し疑問を感じた。それは、車を持ってたら手放せと、家賃は収入の1/10に抑えろという主張。車に関しては単独なら同意する。ただ後述するように、筆者は家賃を下げるために都落ちを勧めてるが。地方都市だと車がないとかなり不便な地域もあるので。

    本書の例だと月収30万なら家賃は3万以下って事で、「もし、今住んでいる町に家賃3万円の賃貸物件がなければ、通勤時間を犠牲にしてでも郊外に移るべきでしょう。都心で3万円のアパートといえば、風呂なしトイレ共同のボロアパートしか見つけることはできませんが、都心から1時間ほど郊外にいけば2DKぐらいのアパートはゴロゴロしています」としてるのはどうかと。

    おそらく、この筆者ってまともに通勤して働いた事ないんじゃね。都心から1時間の郊外だと、最寄り駅から家と会社までの時間と、電車の乗車時間・待ち時間を合わせたら、片道1時間半ぐらいは軽くかかるだろう。往復なら3時間だぞ。都心周辺から郊外に引っ越すとなると、通勤時の負担は相当増えるだろ。個人的には、部屋の広さを犠牲にしても、通勤時間をとるべきだと思う。

    参考までに、新宿駅まで通勤時間90分(乗車時間以外も含む)で、家賃3万円の2DK以上でバス・トイレ別の賃貸物件を検索してみたら、9件見つかった。しかし、2DKといっても、部屋が繋がってるところが多いな。それなりの間取りの物件は、詳細が不明で除外したのを除けば下記2件。

    東武越生線 武州長瀬駅 徒歩5分のマンションは、玄関開けたらいきなりDKで脱衣所ないけど、部屋振り分けっぽい。通勤は乗り換え2回で、1時間 27分 ( 乗車62分 他25分) 距離:53kmだから、かなり遠いけど。家賃は、管理費込みだと3.1万円。
    http://www.homes.co.jp/chintai/b-1180850008054/

    JR常磐線 南柏駅 バス10分 東中新宿下車 徒歩2分のアパートは、部屋振り分けで脱衣場・洗濯機置き場もあるな。脱衣場は玄関から近いけど、アコーディオンカーテンとかで仕切れば良さそう。難点は駅からバス10分のとこ。通勤時は、1時間 8分 ( 乗車48分 他20分) 距離:34.4km。乗車時間だけなら悪くないんだが。東武野田線 新柏駅まで徒歩19分だから、自転車で行けばと思ったが。そこまでするなら、晴れの日はバス乗らず、自転車でJRの南柏駅に行った方が良さそう。Googleマップで見たら、距離は2.3kmぐらいだし。家賃は2.8万円。ただ、これ「告知義務あり」って、事故物件?
    http://www.homes.co.jp/chintai/b-1064230506875/

    どっちにしても、通勤するにはきつくねえか。2DKぐらいって事は、最低限結婚していて子供もいるかもしれないという前提なんだろうが。それなら、もう少し予算増やしてもいいと思う。独身なら、アパートでもワンルームマンションでもなんとかなるだろうから、給料の1/10に抑えるのに挑んでもいいと思うが。

    もっとも、月収30万って事は、ボーナス3ヶ月として年収450万だと、リーマンの平均年収超えてる。平均の400万なら26.6万。底辺正社員で300万だと20万だから。その1/10に抑えるのは、賃貸物件を借りるなら正直現実的ではないと思う。

    まあ、社宅の利用や、実家が近ければ親と同居しろってのは同意見だけど。

    個人的な3大支出についての記事は↓
    働きたくないけど働かなきゃいけない新社会人へ -人生の3大支出をなんとかしようぜ-

    お金を貯める

    支出を減らす事の次は、お金を貯める事の話になるが。当面は、種銭500万円を貯める事を目標にしている。ここまでは労働収入でも、「手取り収入が300~400万円の人でも2~3年あれば貯めることができる金額です」と書いてある。まあ、この収入と年数は置いといて次行くと。この種銭を元に効率よく増やす事を勧めてるが。その方法は、「誰でも100%安全確実にお金を増やせる方法があります。それは複利で運用する事です」との事。

    その割には、具体的な投資商品についての説明はないし。図表で単利と複利を比較したりしてたりするが。種銭500万などとはっきりした数字を出してる割に、500万を利回り何%で運用すればいくらになるとかの記述がまったくない。

    まあ、ぶっちゃけ2~3年で500万貯められるって事は、年間貯金額166万~250万ぐらい。だったら利回り考えなくても、10年で1660万~2500万ぐらい貯まるだろ。これなら難しいこと考えずに、普段は東京スター銀行の1週間円預金新生銀行の2週間満期預金に預けといて。定期預金の高金利キャンペーンやってる時に、資金移動するだけで十分じゃね。

    住宅ローン

    この後住宅ローンのことについて書いてるが。この手の本なら大抵書いてある内容なので簡単に。本書では、家を買うなら身の丈のあった物件にすることを推奨してるけど。その金額については下記の通り。

    「無理なく返済できるローン」+「自己資金の額」+「親からの援助」-「購入時の諸費用4~7%」=適正な物件購入予算の目安

    ちなみにローンの限度額の目安は、「年収の25%を返済の限度額と考えておくといいでしょう」としている。年収300~400万なら年75万~100万か。この本では、ローンの借り入れ期間については、「借り入れ期間が短くなればそれだけ借り入れられる金額も減ってしまうのです」と書いてあるだけで、推奨する期間については触れてない。

    一生お金に困らない家の買い方

    最後の第6章では「テクニカルだけど超賢い「お金が貯まる家の買い方」」というタイトルになってる。中身は要するに、不動産投資の勧めみたいな内容「分譲賃貸を安く買い、賃貸中は家賃でローンを返済し、退去後は中古相場で実需向け(買って住む人を対象)に高く売ることでその利ざやを稼ぐわけです」とか。「賃貸用マイホームをつくって自宅に稼がせる」とか。「アパートを購入して一室に住む」など。

    筆者の浦田健氏は著者紹介によると

    不動産コンサルティングの第一人者。著書は不動産部門最多となる累計27万部超。不動産コンサルティング会社の他、不動産管理会社、不動産投資会社を経営。自らも日々アパートの掃除を行う大家さんのひとり。

    著書は

    『「金持ち大家さん」になるアパート・マンション経営塾』『「金持ち大家さん」になるアパ・マン成功投資術』 (以上、日本実業出版社)、
    『利回り20%をたたき出す戸建賃貸運用法』(ダイヤモンド社)、『お金が貯まる家の買い方』(フォレスト出版)ほか多数。

    ということから分かるとおり。この本を読んだ人に、大家業に興味を持つように誘導してるみたいだな。

    賃貸併用マイホーム

    まあ、いい事ばかりでなく、デメリットも説明してあるけど。

    前述した賃貸併用マイホームだと、5つのデメリットがある。まず「投資額が大きくなり、借入金が多くなる」こと。しかし、「大きなローンを組むことに精神的なプレッシャーを感じる人もいるでしょう。しかし、貸した住戸からの家賃収入さえあれば、単にマイホームを購入するよりも逆に毎月のキャッシュフローは良くなります」とは書いてあるけど。大家業最大のデメリット、空室リスクについての記述がちょっとしか書いてない。借り手がいなかったら、そのローンを自分で払わなければならないんだぜ。

    2つめは「プライバシーの問題がある」こと。まあ、住宅購入でもマンションを検討してた人ならともかく。戸建買って、隣の部屋との煩わしさを回避したいと思ってたなら、ちょっと耐えられないかも。鉄筋コンクリートのマンションと、木造住宅だと同じ壁一枚隔てた状態でも大分違うしね。また、借り手の質が悪いとトラブルに巻き込まれる恐れだってある。たまにニュースでも、大家が借り手に殺害されたとか聞くし。

    3つめは「賃貸経営について勉強する必要がある」こと。内容はそのまんま。空室リスクについては、「空室リスクや滞納リスクなどは、大家さんに直接、損失を与える項目ですので、基本的な流れ、リスクの存在、そしてその対処法は理解しておくべきでしょう」と、ここで触れているが、これだけ。

    4つめは「事件・事故の可能性」について。「事件、事故などのリスクは保険で対応できるものもありますし」とは書いてあるが。ニュースで話題にでもなったら、借り手つかなくなるかもしれないし。アパートだったら他の住人が出て行くかもね。

    最後のは「売却時に買主が限られる可能性がある」こと。少子高齢化で住宅余りが予想されるこのご時世だと、普通の住宅よりは売れにくくなるだろうな。「一部が接続した連棟形式にしておき、将来、、分割して売却できるようにしておくのも対策のひとつです」とは書いてあるが。それだとコストが余分にかかりそうだな。

    そこまで面倒な事考えるなら、都心の駅近で築浅で管理と状態の良い中古マンション買った方がいいんじゃねって気もする。不動産も、いらなくなったら権利放棄して手放す事が出来ればねえ。だったら、都心に程近い中古ワンルームマンションでも買って、20年ぐらい住みつぶす事もできるんだけど

    格安公団住宅

    さらに「格安公団住宅を買ってお金を貯める」なんて方法も紹介してるけど。これはかなり疑問を感じる。

    本書の実例で出してるJさんは、結婚して子供が出来て共働きから旦那の稼ぎのみで食べていかなければならなくなった。今暮らしてるアパートの家賃8万円を削る事を考えたが。それには住んでる地域でもっと狭い物件にするか、通勤時間を犠牲にして郊外に引っ越すしかない。そこで、某県の公団住宅の中古を買った。築35年鉄筋コンクリート造、47平米の2LDKで、お値段650万円。頭金50万円残りは35年ローンで、月々の支払はローン1万5000円+管理費・修繕積立金1万5000円の合計3万円。

    ここまでは納得できる。家にくるチラシでもこういう条件の物件はあるし、私もある程度は検討してるから。けど、この条件だと駅から遠くて通勤にかなり不便なところが多いはず。通勤時間とのトレードオフとはいえ、かなり大変だと思うけどね。まあ、子供の為なら耐えられるのかな。間取りが10平米広くなって、毎月の住居費が5万安くなったし。

    ただ、築古マンションだと建物の寿命が尽きた時の対応が心配。空室とか、管理費・修繕積立費を滞納してる住人が多ければ、大規模修繕で多額の追加費用がかかる恐れもある。築35年の割りに、管理費・修繕積立金が1万5千ってのは少なく思えるので、おそらく自主管理なんだろうが、管理組合がうまく機能してないと、後々面倒な事になるかも。まあ、Jさんの購入した物件は、「定期的なメンテナンスをしっかりしているにもかかわらず、まだ2億円の修繕積立金の残高がありました」ということだから、当面の心配はなさそうだが。

    問題は、その後で「公団住宅は出口戦略をとりやすい」と書いてあるのはどうかと。Jさんは公団住宅を買う前に、「この公団住宅を貸したらいくらで貸せるのか」を調べたところ、家賃相場は月6万5000円から7万円だったとしてる。本書ではいつ買ったか書いてないが、おそらく数年前の話で昭和40年代に建てられた物件だと思うが。

    だとすると、47平米の2LDKは、間取りをリフォームで変更したと思われる。この広さだと、元々は2DKか3Kではないか。このぐらいだと家賃は4万前後からあったと思う。多分5階建てでエレベーターがないタイプ。だとすると、4~5階は借り手がつきにくいと思う。実際、URの空室検索するとえ、エレベーターのないとこは低層階ほど人気なんだよね。

    ついでに調べたら、JR京葉線「稲毛海岸」駅徒歩12分 JR総武線「稲毛」駅バス5分徒歩7分の物件が見つかった。築40~41年、1LDK・2LDK・3Kで、45~50平米だと家賃は55,200~67,800円、共益費1,910・2,930円。現時点で住める部屋だと、3K 47平米の2/5階で家賃58,600・共益費1,910ってのがあった。これなら、家賃6.5万から7万ってのも、共益費込なら許容範囲な数字か。稲毛海岸からは新宿方面だと面倒だけど、東京までなら京葉線1本で45分ぐらい。実際に乗ってみないと判断は出来ないが、数字だけ見るとかなり便利そうだな。けどこの辺、液状化はちょっと心配か。

    UR都市機構|UR賃貸住宅 千葉エリア|高洲第一(千葉県千葉市美浜区)

    また、「売却するのであっても、今風の内装リノベーションを施しつつ、時間をかけて売却すれば購入時の価格以上で売却できる可能性は高いでしょう」とも書いてあるが。購入時でも築35年の中古公団なんて、売却時の価値はババ抜きのババ並だろ。それに、「時間をかけて」って、どのぐらいよ? 売るにしても住みながら売るのか? 買い手からすると住居中よりは空家の方が買いやすいよな。勿論売り手にとっても、購入希望者が下見を希望した時どうする。中古住宅なんだから当然想定されるケースだが、お互い気まずいしやりにくいよな。数人ならともかく、売れるまでだと何人来るか分からんし。かといって、他のところに住みながらだと、中古公団のローンと賃貸の家賃をダブルで払わないとならなくなる

    しかも、「30年以上前に建てられた公団住宅の敷地は広大なことが多く、敷地内駐車場、公園などがあります。また、人口が多いため保育所や小学校、スーパーなども近くにあることが多いのです」などと、メリットを書き連ねている。敷地については同意するが、その後の利便性についてはどうだろ。そんな都合のいい物件が650万とかで売られるか? 古い団地だと住民の高齢化が進んだり空室が増えて、近隣のスーパーが潰れて買い物に苦労するって話もあるというのに。

    少子高齢化・買い物難民・住宅余りとかは↓
    「買い物難民」をなくせ!」を読んだよ
    プロジェクト2030の予測に基づく住宅戦略 -超少子高齢社会への覚悟は決まってるかい?-

    マイホーム買う前なら賃貸の方がいいんじゃね

    そういった退去リスク考えると、中古公団買うぐらいなら同じスペックの古いUR借りた方がいいんじゃね。ちょっと計算してみると、Jさんの買った650万物件は、頭金50万+ローンが630万(年18万×35)。諸経費は物件価格の7%として約45万。取得総額は約725万。おかしいな。600万借りて返済額が630万って、やけに少なすぎねえか。

    フラット35のローンシミュレーションで、「借入希望金額から返済額を計算」してみたら、「取扱金融機関の提供する金利で最も多い金利 1.750%」だと下記のような結果になった。

    600万円を35年ローンで借りた場合の返済額

    [table id=21 /]

    ローンシミュレーション:長期固定金利住宅ローン 【フラット35】

    Jさんは一般的でない金利で借りてるので、実際に買うかどうか比較する時は1.750%ぐらいで計算したほうがいいだろう。もしかすると、Jさんは東京スター銀行の預金連動型ローン(現在は受け付けてない)で借りたのかも。または、会社の福利厚生とかかもしれない。

    話を戻して、中古公団とUR賃貸、どちらが得か比較してみる。中古公団の毎月の支払は、ローン1万5千と管理費等1万5千で3万円。URは家賃7万と4万の2パターン、管理費は5千円とする。初期費用は中古公団が頭金50万と諸経費45万の95万。URは家賃2ヶ月分。引越費用や家具代などは、どちらもかかるので無視する。実際の購入だと固定資産税もかかるけど、金額不明なのでこれも考慮しない。期間は5・10・15・20年の4パターンとする。

    [table id=22 /]

    この表を見ると、当面の支払額は初期費用95万かかっても、中古住宅購入したほうが月々の支払が抑えられるのが分かるだろう。特に、Jさんが購入前に調べたとされる家賃相場7万なら、ローン含めた総額でも10年超えると元がとれてしまう。ちなみに、家賃4万だと20年過ぎてから。

    それにしても、管理費込み月4.5万でも、20年住めば1000万円以上かかるんだな。そのぐらいの費用がかかるなら、やっぱ中古公団買うのって得じゃね。そう思うかもしれないが、仮にこのまま住み続けるなら20年目だと築55年になってるんだぜ。そろそろ設備の老朽化や、建て替え問題も発生するだろう。

    Jさんみたいに、マイホームの買い替えを準備してる人が、借りの住処にしてる場合はさらに厄介。築35年+住んだ年数の築古物件を売らなきゃならないんだから。前述したように、今風の内装にリノベーションして時間をかければ購入時の価格以上で売却できる可能性は高いと述べているけど。随分と楽観的過ぎるんじゃね。まずはリノベーション。当然費用がかかるので、その分を引かなきゃならない。また、どのぐらいの規模になるかは不明だが、2LDKの45平米で住んだまま作業できるのだろうか。新しい家を買って、そっちに引っ越して空家になってからならその点は問題ないだろうが。中古公団売れるまで、ローンと管理費・修繕積立金を払う必要があるんだぜ。時間をかけて売却って、長引けば長引くほどその費用がかさむんだけど。そういったリスクを踏まえて、「公団住宅は出口戦略をとりやすい」と書いてるのだろうか。

    今回のまとめ

    非正規で働いてる人や、私みたいな貧乏人ならともかく。正社員の平均年収ぐらい稼いでるなら、家を買わなければあんまりお金に困らないんじゃね。むしろ、3500万ぐらいの住宅を買おうとするから金に困るんだって。

    最後の第6章が、ワンルームマンション売ってる業者みたいな胡散臭さを感じさせるのが難だが。それまでの章は、比較的まともな住宅購入の指南書にはなってると思う。内容的にはまともで無難なことが書いてあるので。同じような本をすでに持ってる人なら、読まなくてもいいかな。この本は基本的に、家を買うなら大家になれと言いたいんだと思う。ただ、大家業に興味があるか大家になりたいのなら、これじゃなく同じ筆者の別の大家本を読んだほうがいいだろう。

    家を買う・大家になる、どちらにしても大金がかかる事は否めなので、貧民的にはいまいち参考にはならないかな。

    一生お金に困らない家の買い方

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    貧民だけど家を買いたいと思ってるなら、とりあえずこれは読んどけ↓
    「磯野家のマイホーム戦略」を読んだ

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    「500万円で家を建てる!」を読んだけど…

    UR続くなら賃貸でいいかもって人は↓
    「一生賃貸で暮らすにはどのくらい蓄えが必要か」って、30年で3870万もかかるのかよ

  • 「一生賃貸で暮らすにはどのくらい蓄えが必要か」って、30年で3870万もかかるのかよ

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    Yahoo!ニュースで「一生賃貸で暮らすにはどのくらい蓄えが必要か」って記事を読んだんだが。60~90歳まで賃貸住宅で暮らすと、家賃・敷金・礼金・保証金・仲介手数料で、約3870万円かかるんだってよ。

    一生賃貸で暮らすにはどのくらい蓄えが必要か

    まず、月々10万円の物件に住むと仮定したら、単純計算で家賃負担の総額は3600万円。そして、2年に1度更新料がかかるのが一般的なので、合計15回で150万円がプラスされます。

    しかも、同じ物件に30年間も住み続けるのは非現実的ですから、10年に1度の頻度で引っ越しをしたと仮定しましょう。3回の引っ越しで敷金・礼金が合計で3カ月分、仲介手数料が1カ月分ずつかかるとすれば、総額で約3870万円の負担となります

    これなら、3回の引越し費用も入れとくべきじゃね。それは置いとくとして、家賃が月10万って、私の将来目標にしてる生活費全額だよ。いったい何処のどんな賃貸物件に住むつもりなんだ。

    月10万未満の家賃じゃダメなんですか?

    まあ、記事では支払いがきつけりゃ「物件のクオリティ下げるしかありません」とも書いてるし。夫婦2人なら「コンパクトな間取りの物件を選び」とも書いてるんだが。いきなり、10万って金額出すのは悪意を感じる。それとも、夫婦2人で10万未満の物件じゃ、ゆとりある老後は送れないとでも言いたいのか。

    具体的な例として、公的な住居とUR都市機構についても触れてるけど。前者は公営住宅だと思うが、これは「誰でも入居できるわけでありません」という意見には同意。入居条件満たしてても、空きがなければ抽選だし。後者のURについては、「それなりに収入のある人を前提とした物件で、年金生活者の場合は、契約時に家賃の100倍以上に相当する貯蓄があるかどうかを調べられることもあります」などと脅しているが。

    UR

    確かに、URの申し込みには家賃の100倍の貯蓄額が必要な時もある。それはあくまで申し込み資格の一つ。

    UR都市機構 住まいのご案内 お申込みの手引き|お申込み資格について(先着順)

    申込本人の毎月の平均収入額<注6>が基準月収額(家賃の4倍または33万円。ただし家賃の額が20万円を超える住宅に付いては40万円)以上である方、または貯蓄額<注7>が基準貯蓄額<注8><注9>以上ある方

    <注6>
    毎月の平均収入額とは、給与収入(年金、恩給等による収入を含みます。)、事業所得、不動産所得等継続的な収入で、原則として過去1年間の合計額の1/12の額をいい、課税の対象になっているもので証明できるものに限ります。
    <注7>
    貯蓄額とは、金融機関または郵便局の預貯金の合計額をいいます。なお、同居家族の貯蓄と合算すること、または別居の家族から基準貯蓄額に満たない部分の貯蓄の補給を受けることができます。ただし、この場合は、申込本人の貯蓄額が基準貯蓄額の1/2以上あり、かつ合算または補給後の合計額が基準貯蓄額以上あることが必要です。
    <注8>
    基準貯蓄額については、家賃の100倍になります。
    <注9>
    ただし、毎月の平均収入額が基準月収額の1/2以上ある方については、月額家賃の50倍になります。この場合は、所得証明書及び貯蓄を証明する書類の両方を提出していただきます。

    なので、年金暮らしの人でも、1ヵ月当たり家賃の4倍相当の収入があれば、申し込み資格を満たせるし。2倍以上なら、基準貯蓄額が50倍に軽減される。

    まあ、家賃10万なら厳しいが、5万なら月20万で済む。現役時代低所得者にはきつくても、この記事の提供元は雑誌「プレジデント」だから。おそらく対象としている層は、正社員待遇のサラリーマン以上だろう。だったら、夫の厚生年金と妻の国民年金(3号)合わせれば、そこそこの物件に住めるんじゃね。URでも、都心のタワーマンションタイプとかを除けば。

    もっとも、URには家賃等の一時払い制度もあるんだけど。

    UR都市機構 住まいのご案内 お申込みの手引き|契約について(先着順)

    家賃等の一時払い制度

    「家賃等一時払い制度」とは、一定期間の家賃及び共益費をまとめて前払いすることにより、その期間中割り引いた家賃等でお住まいいただける制度です。
    なお、この制度をご利用いただく場合は、申込資格に定める収入や貯蓄に関する要件は問いません。

    一定期間は「入居開始可能日の属する月の翌月より1年から10年のうち、1年単位でお選びいただけます」だから、家賃12ヶ月分の金があれば住めるんだよね。これぐらいなら家賃10万でも、なんとかなるんじゃね。

    保証人問題

    また、記事では、「物件の供給自体は豊富であっても、どうしても大家さんは孤独死のリスクなどを意識し、あまりシニアには貸したがらないものです。シニアでもOKな物件を見つけて保証人も確保することは非常に切実な問題なので、あまり軽く考えておかないほうがいいでしょう」と不安を煽っているが。

    将来は、供給過多な上に少子高齢化社会が進んで空き家が増えると予想されてるけど。そんな状況だと、シニアには貸したがらないと思っていても、実際に貸し渋れるのだろうか。その頃になっても、まだ保証人とか礼金・更新料みたいな慣習が続いてるのだろうか。

    ちなみにURだと、敷金2ヶ月分は必要だが、礼金・仲介手数料・更新料は不要保証人も必要ないから、上記の心配は無用。民間の賃貸物件も、最低このぐらいの条件になって欲しいものだな。

    今回のまとめ

    この記事は、「ファイナンシャル・プランナー 竹下さくら 構成=大西洋平」となっているけど。立地や間取りなど物件の重要な要素を無視して、いきなり月10万の家賃に仮定してる。URを紹介しておきながら、不利な条件しか提示してない。金や保証人など老後の不安を煽ってる割に、何の解決策も提示してないんだよね。

    現時点だと、関連記事に下記表示が出てるんだけど。

    【関連記事】
    新築、中古、賃貸……利点、難点は?
    リフォームvs住み替えvs賃貸」の損得計算
    消費税:住宅、車、家電……増税前に買って損するのは
    50歳から始める「お一人さま」の幸せ満腹人生プラン
    車を買うのと一生レンタルではどちらが得か?

    それから察すると、老後の年金暮らしに賃貸住まいは、金と手間がかかる上に住宅難民化する恐れもある。だったら現役時代にローン組んでも戸建住宅買っちゃいましょうよ、とでも言いたいのだろうか。

    個人的には、格安な中古戸建を買って最低限のリフォームをして住むのは、最終的には賃貸よりもコストが抑えられる可能性はあると思っている。その為には、優良な中古住宅を買うことが絶対条件で、かなり難易度が高いんだけど。

    まあ、この記事に賛同して、将来の住宅問題は重要な案件だと判断したなら。リーマンの平均年収ぐらい稼いでる人は、金を貯めると同時に出費を抑えて住宅購入に備えてもいいんじゃないかな。仮に家を買わなくても、貯金は他の用途にも使えるし。子供がいるなら、思い切って住宅ローン組むのも悪くない選択になる。ローン支払い終わるまでに旦那が亡くなっても、団信かけてれば返済不要になるし。生命保険をかけなくてもすむ。

    住宅ローンや団信のメリットについての記事は↓
    「26年でダメになる家と資産になる家の違いとは!?」を読んだ -「すでに家を建ててしまった人は読まないでください。…絶対に後悔しますから」って本当!?-

    低所得者は、公共住宅の入居条件を調べるとか。家賃の安いURの物件探して、月額家賃の4倍の収入か100倍の貯金、もしくは月収家賃の2倍と50倍の貯金を目指して金を貯めるとか。単に、家賃の14か月分(一時払い12ヶ月+敷金2ヶ月)あれば1年は住めるけど。

    とはいえ、URが未来永劫続くとは限らんから。中古住宅の購入は、低所得者であっても念頭に置いといた方がいいとは思う。貧民が家買うなんて無理と思ってる人も、とりあえず「磯野家のマイホーム戦略」を読んどけ。将来日本の住宅は余りまくりで、未曾有のバーゲンセールが来ると予測してる本なので。所得の高低に関係なく、不動産購入を検討してる人なら読んでおいて損はないと思う。

    「磯野家のマイホーム戦略」の記事は↓
    「磯野家のマイホーム戦略」を読んだ

  • t2 アルミ製ミニマル居住ユニットってどうなったの?

    以前の記事で、t2というアルミ製ミニマル住宅を紹介したけど。発表から1年以上経ってるのに、これ買ったとか住んでるって話を聞かない。あれからいったいどうなってるのか。気になるので調べる事にした。

    もしもt2に住むとしたら

    その前に、仮にt2に住むとしたら私ならどうするか。ちょっと、シミュレーションしてみる。

    模様替え

    まずは、標準装備のベッドが邪魔なので撤去。代わりにロフトベッドを入れる。シンク横のテーブルにモニタ、下にデスクトップPCは置けそうだが。その場合問題が二つ。一つは、水気のあるところにPCを置くリスク。もう一つは、調理する場所がなくなりそうなとこ。このテーブルだと、カセットガスコンロとまな板置いて料理してると、他に何も置けなくなりそう。

    テーブルあっても、食事ぐらいしか使えないんじゃね。せいぜい、料理する前にすぐ片付けられる簡単な作業ぐらいがなんとか。そうなると、ロフトベッドの下にデスクを用意する必要がある。できればロフトベッドの下には、ソファとかを置いてくつろげるようにしたいのだが。これだと普通のソファを置くスペースがないな。だったら、中にパウダービーズとかが入っていて形が変わるクッションを用意するのはどうだ。普段は空いてるスペースにビーズクッション置いてゴロゴロすればいいか。

    それとも考えを変えてみようか。寝る時はベッドじゃなくソファで寝るとか。もういっそ、キャンプで使う寝袋みたいなので寝れば、ベッドやでかいソファはいらなくなる。このぐらい狭いスペースだと、思い切った割り切りが必要かも知れん。そうすれば、テーブル横に普通サイズの冷蔵庫が置ける。確か以前見た番組では、テーブル下には小型の冷蔵庫(オプション)置いてたけど、それよりは使い勝手がいいだろう。問題は、最近の冷蔵庫はある程度大型で高い奴じゃないと、節電効率が良くない点。上に電子レンジが置ける2ドアタイプとかだと、下手すると大型より電気代がかかったりするんだよね。

    標準装備の液晶テレビだけど、これなくてもよくね。テレビあるならHDDレコーダー必須だろ、普通。想定してる利用者が、常にリアルタイムで見れる年金暮らしの老人かヒキニートなのか。前者なら(後者はネットだね)、テレビの娯楽に占める割合はかなり高いはず。それなら床にテレビ台置いて、HDDレコーダーと普通の液晶テレビ置いた方が、満足度は高かろう。裏番組見たい時や、外出中に録画したい時もあるだろうし。そう考えると、標準のベッドがあると本当に邪魔だな。

    洗濯のたびコインランドリーとか勘弁

    次は掃除・洗濯といった日常業務について。この広さなら掃除機は要らないだろう。場所もとるし。大きいゴミはホウキとチリトリ。細かいのはダスキンみたいなモップ。それでいいんじゃないかな。問題なのは洗濯。ベッドを撤去すれば、シャワー横になんとか置けない事もないかな。これだと、排水はシャワールームでいいとして、給水をどうするか。洗面所がないのでシンクから給水するか。それとも、DIYで分岐水栓取り付けてみるか。分岐の方法については、以前シャワーホースを交換する時に参考にした、カクダイのページに詳しく載ってた。これ見たら、なんとかなりそうだな。

    株式会社カクダイ/水道蛇口の水漏れ修理と水まわり部品の交換

    ちなみにシャワーホースを交換した時の記事は↓
    シャワーホースを交換したよ -カクダイ シャワホース買って自分で取付けたよ-

    部屋が狭くなるのに耐えられれば、洗濯機設置はなんとかなりそう。だが、その後どうやって干すのかが悩みの種だな。ベランダないし。敷地に余裕があれば、外に物干し台置けばいいけど。もしくは、屋根の上に登れるようにして、設置するとか。屋根がアルミで銀色のままなら、光を反射して乾くのも早そうだし。夏場干す時と取り込むときは地獄のような暑さな気もするが。屋根に上って何かするってのは、我ながらナイスなアイデアだと思う。オプションには是非、外階段を用意して欲しいな。

    晴れてる時は何とかなりそうだが、雨降り時はどうする。室内用の物干し台とかでなんとかするしかないが。この狭さだと、かなりの圧迫感ありそうだ。まあ、金さえあれば、シャワールームに室内乾燥つければ解決するかな。問題は、スペース的に設置可能なのかと、電気代がどれぐらいかかるか。

    このスペースで収納はちょっと

    収納に関しては、こればっかりはもうお手上げだと思う。床下収納作る余裕もなさそうだしね。となると、部屋の中には必要最低限の物しか置かない。使用頻度の低い物は、外にイナバの物置でも用意して、そこにしまっとく。これが現実的な対処法じゃないか。この狭さでも収納可能なぐらい、荷物を減らせるのが一番いいんだろうけど。

    洗濯機も持ち運び可能な小型タイプにして物置に置けば、その分居住空間が広く取れる。けど、それぐらい小さい洗濯機だと、こまめに洗濯する必要があるから、週に何度も出し入れしないといけなくなる。その手間とスペースの有効活用、どちらをとるかだな。

    ちなみに、洗濯物は洗濯機の中に入れとくと、湿度が高いので雑菌が繁殖しやすく生乾きの臭いの原因になるって、テレビでやってた。これを防ぐには、洗濯物はメッシュ状になってる洗濯かごに入れて、風通しの良いところに置いとくといいらしい。となると、洗濯機の上に洗濯かご置いとく事になるのか。あんまり洗濯物がたまると気分がよろしくなさそうだ。どっちにしろ、こまめな洗濯は必要かな。

    あと、衣装タンス代わりになる物は、最低必要になるな。それと、使用頻度の高い日用品の保管場所も。備え付けのキッチンには、収納スペースあるんだろうか。状況によっては、オプションのテーブル下における冷蔵庫の導入。洗濯機を物置に置くか、コインランドリーで済ませるなどの諦めも必要になるかも。

    その他

    実際に生活すると困ったり、面倒だと思う点。まず洗面所がない事。なので、洗顔・歯磨きももシンクの流しを使わないといけない。これは一般の住宅でもたまにある。これだけ狭いスペースに詰め込んでるんだから、多少の不自由は許容せざるを得ないかな。

    ただ、キッチンに関しては、自炊したことのない奴の設計としか思えない仕様。キッチンといっても、シンクとテーブルしかないわけだが、このテーブル、カセットコンロを使っても大丈夫なのか。何か下に敷くものを用意すべきか。それとも、イニシャルコストは高くなるが、IHヒーターを購入すべきか。また、使った皿を洗う時に、洗った皿を置く場所あるのか。テレ東の動画は公開停止したようで確認出来ないが。シンクの上とかに備え付けの棚とかがなければ、どうしたものか。

    t2を売る気あるのか?

    というわけで、個人的にはかなり惜しい。商品コンセプトは評価してるんだけど、机上の理論だけで作ってる頭でっかちな製品に思える。商品のWeb見ても、ここ1年ぐらいで雑誌やテレビの番組で紹介されたぐらいしか、更新情報がない。利用者からのフィードバック受けて、改良するでもないし。やる気ないのか。

    とりあえず、本気で売る気あるんなら、まず企画・開発に関わってる人全員、実際に住んでみないとダメじゃね。その様子をWebに掲載するなり、ブログに書くなりすれば反響あると思うよ。そうすれば、どっかの酔狂な金持ちが買ったり、ビルオーナーが屋上に置いたり、話題づくりに街中に設置して住む奴とかでるかもしれない。

    と書いたところ、一応、実際に住んでるらしいって記事を見つけた。

    SUS、静岡事業所にアルミ製ミニマル居住ユニットの実験棟を建設 – 住宅産業新聞

    FA(ファクトリーオートメーション)向けアルミ製機器製品および機械装置の設計・開発・販売を手がけるSUS(本社=静岡県静岡市、石田保夫社長)は、アルミ製ミニマル居住ユニット「t2」の集合住宅タイプ実験棟を同社静岡事業所(同県菊川市)に建設した。

    断熱性や遮音性、居住性などを確認するため、2013年1月頃から社員が実際に生活して検証実験を行い、同年夏までに商品化、発売を目指す。

    人柱の犠牲で改良が進むといいんだけど

    やっぱり開発前に、実際に住んではいなかったようだな。せいぜい、会社に泊まる羽目になった社員が、試作品で寝るぐらいか。もちろん、発表してないだけで、開発前から何ヶ月も生活してる社員がいるのかもしれんが。これでまともに生活してみれば、上に書いたような問題はすぐに発覚するだろう。けど、集合住宅タイプだと、物置や屋根・敷地に洗濯物干すとかできまい。この場合、どこか一室をコインランドリーみたいにするとかしないと不便だよな。

    まあ、個人的には期待してるので、同年夏までにはブラッシュアップして、商品化・発売してください。って、あれ? 発表時は2012年9月受注開始の予定だったけど、まだ発売されてなかったのか。どうりで、一般ユーザーからの情報がなかったわけだな。けど、検証実験について、SUS公式ページでは一切触れられてない。実際に生活する予定だったけど、実は中止されてたりして。それに発売を目指してる同年夏って、2013年夏だよね。今もう9月だよ。

  • プロジェクト2030の予測に基づく住宅戦略 -超少子高齢社会への覚悟は決まってるかい?-

    ちょっと前に「首都圏スペシャル プロジェクト2030 わが街を守れますか ‐超少子高齢社会を生き抜く‐」って番組を見たんだけど、そこで超少子高齢社会で社会的弱者が増え続ける2030年の悲惨な未来を予測してた。

    絶望の予測

    高齢化が進んで子どもが10人に1人高齢者が3人に1人になる。さらに一人暮らしの高齢者が230万人増加するという。特に郊外のベッドタウンでは高齢化率が高くなるらしい。その結果、高齢者の患者の年間延べ数がが2010年の1.3倍に。介護の必要な人も50%以上増加。医療費はますます増加する。

    人口減少が進むと業績が悪化して地域から撤退する店も出てくる。2030年には徒歩圏内に生鮮食料店がない買い物弱者が2005年の約46万世代から約99万世帯に倍増する。なんせ野村総合研究所の予測では空き家の割合が約30%と倍増するんだから。

    こうなると「磯野家のマイホーム戦略」に書かれた住宅バーゲンセール時代の到来が現実味を帯びてくるな。

    NHK@首都圏 | 首都圏スペシャル
    2030年予測データ | プロジェクト2030

    将来の日本の姿

    番組ではすでにで超少子高齢社会化してる例として、郊外のベッドタウン埼玉県坂戸市の西坂戸団地千葉県木更津市の大久保団地を紹介してた。

    西坂戸団地の人口構成は3人に1人が高齢者になって空き家が急増。現在、地域の7%が空き家になっている。空き家には人は住んでないし所有者との連絡もとれないので、手入れのされていない廃墟と化していても他人には手が出せない。そうなると空き家に人が住んだり不審火の恐れなど、防犯上の問題も出てくるので自治体も頭を悩ませていた。

    大久保団地ではもう高齢化率が40%ぐらいと超少子高齢化が進んでる。そんな中、団地で唯一のスーパーは売り上げ低迷で閉店された。一人暮らしの73歳女性は車も運転できずバスも少ないので、週一回片道30分かけて歩いてスーパーに買い物に行ってる。それなんで生鮮食品は冷凍して保存。それでも保存のきく食品に偏った食生活になってる。

    恐怖の住民大移動

    超少子高齢化の影響として、千葉県銚子市で住民が流出してる例を紹介している。具体的には隣接した茨城県神栖市に若い世代中心に引っ越す人が増えている。その理由は子育て支援の行政サービスの違い。

    まず保育所の保険料。銚子市に比べて神栖市では保育料が2割ほど安い。しかも2人目は半額。3人目にいたっては無料になるという太っ腹サービス。医療費補助に関しても銚子市が小3までに対して神栖市では中3まで受けられる

    その結果銚子市は、少子高齢化と人口流出のダブルコンボで商店街も閉店した店が増えて活気がなくなっている。そうなると住民はますます逃げ出したくなるからさらに移住が加速する。予測だと2030年には神栖市は4000人以上増えるが、銚子市は2万人以上減る。人口減少により銚子市はこの10年で税収が2割ほど落ち込んでる。このままだと2030年待たずして夕張市みたいになるんじゃね、と心配になる。

    1月31日放送 おはよう日本 首都圏「人口移動を“子育て”が決める」| プロジェクト2030

    さらに調べたら銚子市立総合病院が2008年9月30日で休止してたよ。富裕層・働き手の減少→少子高齢化→税収不足するけど福祉・介護で財政負担増加→行政サービス低下→ますます住民が逃げ出す、といった負のスパイラルに陥ってるな。

    医師流出に苦悩の日々 銚子市長インタビュー
    地域医療の崩壊は食い止められるか 銚子市立総合病院「休止」と「再開」の狭間で(1)
    「公約違反!」、銚子市長に突きつけられた市民の怒り

    日本破綻リスクを考えた住宅戦略

    地方都市はこんな感じで勝ち組と負け組みに分かれるのかな。「磯野家のマイホーム戦略」の予想通り、20年後には負け組み市町村なら住宅価格が今の1/10ぐらいに値下がりして貧民でも買えるかもしれない。けど、ろくな行政サービスが受けられないのに税負担は高くなりそう。しかも、車なしでは買い物難民にもなりかねないほど町は廃れそうだ。

    都市部についても優良物件以外はある程度値下がりすると予想してるけど、はたしてどうなるか。東京の一等地はもちろん、都下周辺や大都市以外でも医療施設・税制優遇といった行政サービスを打ち出せる勝ち組市町村なら、住宅価格の下落幅も筆者の予想より小幅にはなるんじゃないかな。貧乏人(本の例だとフリーター)が一等地で激安賃貸に住むというのも難しそう。

    低所得者が将来激安物件に住むとしたら、車の免許とって軽自動車買って行動範囲広げれるようにした方がいいのか? もしくは坂が少なくて道路が広くて大型トラック等の交通量が少ない、自転車での移動が楽な市町村を探すとか。それでも劣悪な行政サービスへの対策にはならんな。

  • 「26年でダメになる家と資産になる家の違いとは!?」を読んだ -「すでに家を建ててしまった人は読まないでください。…絶対に後悔しますから」って本当!?-

    26年でダメになる家と資産になる家の違いとは!? [単行本] 笹川 晋也 (著)を読んだ。2008年に出版された「26年でダメになる家に35年ローンを組むのはやめなさい。―間違いだらけの日本型家づくり」に加筆・修正して2011年に新書版として刊行された本。

    内容をざっくり説明すると、在来工法で作った従来の日本の木造住宅なんて26年もたてば建て直しが必要で資産価値0だぜ。だったら建築費多少高くなってもSE構法で建てようぜって感じ。SE構法の詳しい仕組みは本書で確認してもらうとして、大雑把に書くと木造3階建ても建てられるように構造計算した耐震設計。長期優良住宅に対応。建物等級がA等級構造なので火災保険も安い。

    SE構法マンセー

    なんで日本の木造住宅が26年も持たないのか。一つは構造的問題。構造計算もされず、理論的裏づけのない建築基準で建てられているから。

    もう一つは機能的問題。新築の間取りでも年月がたつと機能的に寿命がくる。例えば、今時室内に洗濯機置き場なし、脱衣場なしとか、冷蔵庫など最新の大型家電を置く場所がない物件はあり得ない。これは建築方法に依存しないけど。SE構法は構造計算を骨組みのみでも十分なように設計している為、リフォーム時にワンフロアにしたり吹き抜け作ろうが自由自在。生活様式の変化にも対応できる。

    で、実際に26年じゃなく70年持つ家を建てた場合はどうなるの。著者の希望的楽観に基づくシミュレーションでこう書いている。

    親から「税金だけ払えよ」ということで家をもらうことになった。しかも、その家の資産価値を調べてみたら、なんと3000万円! これはうれしいですよね。
    そしてまた25年の間にいろいろと手を入れて価値の維持管理・修理して、また子どもに譲る。そのときにはさらに1000万円も価値が上がって4000万円になっている!

    欧米ではこういうことが行われているから日本でも夢物語じゃない、と主張してる。著者は建築会社の代表取締役で住宅事情には私より詳しいはずなので、こちらの考えは間違ってるかもしれない。それを前提で書くが、欧米で価値が上がった時の土地の価格は同じなのか? 井形慶子の受け売りになるが、イギリスだと新築で建てるのに厳しい規制があるらしい。そういう法律の有無は? 少なくとも日本で土地の値段を考えない建物だけの価格だとしたら、維持管理・修理した中古が新築時より価値が上がるとは思えない。上がるとしたらリフォームや増築とかした場合ぐらいじゃね。

    住宅ローンってお得だよ

    そんなわけでSE構法で資産になる家建てるんなら、26年でダメになる在来木造よりお金がかかるのはしょうがないよね。でも住宅ローンをうまく利用すれば大丈夫、などと銀行の回し者みたいなことも書かれてる。要約するとこんな感じ。

    低金利時代だから頭金なんかためずにとっとと買っちまえ。10年ローンとか繰上げ返済なんか必要ねえ。35年ローン組め。団体信用生命保険に契約してれば生命保険入ってるのと同じだから気にせずローン払い続けろ。団信ならローン途中で旦那が死んでも保険で残額全部支払われるので、借金なしで持ち家が残るから家族も安心。キャッシュで買えてもローン組め。保険以外にも住宅ローン控除で税金返ってくる。

    本書の例では、賃貸で家賃8万と2000万~3000万の生命保険を払う場合と、住宅購入時の団信と1000万程度生命保険に加入した時の保険料の差額を貯金すればいいとしてる。確かに生命保険は掛け金高いから、それも有効なのかもしれん。さらに、金利を考えれば早く返した方が得だけど、保証を考えるとゆっくり返した方が特になるって考え方もあるという記述が。

    長期優良住宅に対応した50年ローンを組んで月々の負担を減らして差額を貯金する。長く借りても返済が終われば貯金がある方が良くね?って、どう考えても50年と35年ローンの支払い総額の差額の方が貯金金額より多いだろう。しかし、これは全額払いきった場合。35年の住宅ローンでもきっちり返す人はそんなにいないんだって。50年ローンだと男なら30歳で買っても返済終了は平均寿命超えてるし。団信かけるならそういう考え方もありかもね。

    これから家を建てる人に

    実際にSE構法で建てた後のメンテナンスはやりやすいか? 維持管理コストは在来より安く済むのか? それ以前に耐震設計が机上の理論でなく現実にも効果があるのか? など気になることはある。SE構法がベストなのかはまだ判断付かないが、選択肢の一つとしてはあるかと。

    とはいえ、今のご時世住宅に3000万だせるとなると、ぽんとキャッシュで出せる富裕層か公務員みたいに定年まで働けるか退職金でローン返せる安定した職業ぐらいだよな。というわけで予算3000万ぐらいで新築住宅建てようと思ってる人なら読んでおいて損はない。特に家族持ちのご主人で、自分が死んだ場合の嫁・子どもの将来を心配してるなら。

    なお、結婚できない貧乏人と住宅購入を急がない人なら、無理せずに買える金額でない戸建に手を出すべきではない。「磯野家のマイホーム戦略」を読んで10~20年後に備えておけ。

    「磯野家のマイホーム戦略」の感想はこっち

  • 「はじめてのマンション大規模修繕―「オープンブック方式」が常識を変える」を読んだ

    「はじめてのマンション大規模修繕―「オープンブック方式」が常識を変える」を読んだ。内容はマンションの維持管理についての手引書といったところか。マンション大規模修繕の計画・施工内容・実施方法だけでなく、マンション構造や建設会社の悪しき慣習などにも言及している。

    細かい記述とかが多かったのでざっくり読んだだけだが参考にはなった。大雑把にまとめると、管理会社や施工業者は適切に選びましょう。費用はお金の流れを透明化してコストがいくらかかったか、いくら利益をとっているのかをはっきりさせましょう。安くすませたいからって適正なサービスにはそれなりの価格がかかるんだから、サービス相応の対価は払いましょう。どーせ個人にそんなこと分からないんだから、マネジメント会社に金払って任せましょう。

    ちなみに著者は日本コンストラクション・マネジメント協会の関西支部長と、協会員かつ株式会社CMC代表取締役です。

    こうしてみると戸建もマンションも修繕のコストと手間と気苦労はそんなに変わらないかな、と考えさせられる。個人的にはマンションに住むなら賃貸。分譲は年取って借りられなくなってから検討しても遅くない。もっとも、老人になれば公営住宅とかの入居資格を満たせるだろうから下手に買わないほうがいいかも。

    というわけで、現在分譲マンションに住んでいる人。特に図らずも管理組合の理事に選ばれた人にはおすすめ。これからマンションを購入しようと思ってる人も買う前に読んどいた方がいい。マンションの資産価値を損なわないようにするのがどれだけ大変か分かる。

  • 「磯野家のマイホーム戦略」を読んだ

    「磯野家のマイホーム戦略」を読んだ。日本の不動産状況の予想を基に、あのサザエさん一家を例にして今後20年の住宅戦略を立てている。想定してる読者層は中流家庭か。都心の一等地で平屋に住んでるのを除けばサザエさんとこもそんなもんだろう。この不景気だと中の上ぐらいだとは思うが。貧乏人には同じ著者(榊淳司)の「年収200万円からのマイホーム戦略」を合わせて読んだ方がいいかな。

    内容

    サザエさんのケースはほとんど参考にならないので割愛。貧民に役立ちそうなのは著者の予想。おおまかに言うと、将来的に日本の不動産価格は下落する。今後上昇する理由はアクシデントが起きなければまずない。理由は需要と供給のバランスが崩れて空き家が増える。この説に基づいた戦略が書かれている。

    具体的には、住宅は無理して買うな、買える値段に下がるまで待て。買えないなら賃貸、別に一生賃貸でもいいじゃん。郊外のマンションは買うな、買うなら都心の駅近。新築は割高だから中古にしとけ。20年後には新築・一等地の優良物件以外は割安価格で買えるし、賃貸も安く借りられるぜ。大雑把に書くとこんな感じ。

    感想

    著者の予想は大筋では合ってると思う。今後の経済情勢とか政策で一時的に上がる事があっても、人口減少・高齢化が進む日本では住宅が余って価格下落は進むだろう。基本的には下落を待てということ。今働き盛りの堅気のリーマンなら希望が持てるな。

    本書では一般的な不動産の資産価値の他に、使用価値という選択もあると書いてる。ぶっちゃけ家買って売らないでずっと住み続ければ、中古価格がいくら下がろうが関係ない。駅から遠くて不便でも自分がよければいいじゃんって考え方。「年収200万円からのマイホーム戦略」では低所得者もそういう割安な物件なら無理せず買えるぜ。買い物なんかネットスーパーや生協利用すりゃいいじゃん、とか書いてあった。

    「磯野家のマイホーム戦略」では人口減少する地方都市だと将来的に行政サービスとかが低下するから、今ニュータウンで住宅買っちゃった人は年取る前に脱出することを進めてるけどね。そういう郊外で最寄り駅までバス10分とかの物件だと10年後に半額、20年後にはそのまた半額になるかもしれないと警告している。「年収200万円~」の時は気づかなかったのか、あえて書かなかったのか。

    というわけで、今は買うな時期が悪い。自分にも購入可能な価格に下がるまでは、賃貸にしとくのがベストなんだと再確認。とりあえず今出来ることは、20年後でも最低限の行政サービスや医療が受けられそうな候補地を探すこと。それと一番大事なのは住宅購入資金を貯めることか。

  • 築古マンションって安くていいよね -老朽化マンションじゃなければ-

    今朝のニュースで老朽化マンションの話題が取り上げられていた。

    11月20日(火)|けさのクローズアップ|NHKニュース おはよう日本

    水道から赤い水が出て飲み水に使えないとこ、コンクリートの一部が劣化して下に落ちたとこが紹介されてた。いずれも築40年ぐらいのマンションで修繕されてない。番組によると1/4が大規模修繕をしてないらしい。また、管理組合が存在しないところすらあるとのこと。

    古いマンションだと最近買った人は自分で住まないで借りに出す人も多いらしい。そういう人は修繕には興味ないので、住んでる人との温度差がある。そりゃそうだよね。投資目的なら適当に見栄えだけよくしとけばOK。金かかる水回りとかを直すなんてとんでもないって考えだろう。経費を抑えればそれだけ利益が増えるんだから。だから投資用のワンルームマンションを買って住むのは結局、安物買いの銭失いになるんだよな。

    番組ではそんな奴らを説得して修繕にこぎつけた例も紹介されてた。まず、メンテ業者見直しで維持費削減。浮いた分でオートロックにして、警備会社と契約してセキュリティ向上。こうして資産価値も上がった。さらに修繕すればもっと資産価値が上がりますよ、上がれば家賃も高くなると説得した。

    最後で現行の法律では老朽化マンションの修繕についての法律はないが、豊島区が長期修繕計画の義務を条例化を提案してるという話でしめてた。この手の法律・条令が通るようになるとますます中古マンションなんか買えなくなるよ。やっぱり安い中古戸建を探すしかないのかね。

    修繕じゃないけど、老朽化マンションのリフォームについて読んだ本だとこれが良かった。実用的とは言いがたいが。
    老朽化マンションの奇跡

    こっちは中古戸建。
    よみがえれ!老朽家屋

    著者の井形慶子氏の本は何冊か読んだが、かなり好き嫌いが分かれるタイプ。一言で言うとイギリスかぶれの自己中。内容は参考になるとこはあるし、一気に読めて面白いんだけどね。