カテゴリー: 読書

  • 「専業主婦は2億円損をする」って将来性のある女学生は勉強と避妊は怠るなって言いたいんじゃね?

    専業主婦は2億円損をする?

    なんか、本の紹介記事見ただけで内容読んでない人がエアプで批判するのがうざいから期間限定無料で公開みたいな、「専業主婦は2億円損をする」の電子書籍を読んだんだけど。

    読んでないやつからの批判が殺到するから無料にしたってなかなか面白い試みだな

    専業主婦は2億円損をする

    一回ざっと読みした感想としては、就職前の学生までには良書。新卒のサービス期間が過ぎた人には出会うのが遅すぎた。中高年は言うまでもなく手遅れで、現在下流老人じゃない年金暮らしの老人は勝ち逃げおめでとうって感じ。

    まあ、ターゲットは賢い女子高生以上の若い女性とか書いてあった気がするので。前提条件を無視して因縁つけるのはお門違いな気がする。

    余談だが、あまりできの悪い女学生向けに勧めてる職業が看護師なのは、1回で相談料10万稼ぐFPの中嶋よしふみ氏と同じ考えなんだな。

    どうでもいいツッコミとか

    細かいツッコミを入れると、アニメーターがクリエイターとかにわか感はあるが。まあ、橘玲氏ってなんとなく、色々な情報寄せ集めておいしいとこ取りしてる人って印象なんだけど。若者寄りの分かりやすい例を上げたかったんだろうが、似合わないことは書くべきじゃなかったんじゃね。それとも、影の著者の担当だったんだろうか。とはいえ、全体的な内容については概ね同意できる。

    現行の専業主婦優遇制度は、どうせ将来廃止されるだろうから無視で通す予定で書かれてるので。現時点での即効性は疑問だけど、近い将来か遠い将来かは分からんが、いつかは役に立つんじゃね。

    扶養とか控除とかで得するより、税金取られても稼げるだけ稼いだほうがいいんじゃねって考えにも同意。年金は低所得者区分ぎりぎりを超えると損とか、所得が増えると社会保険の負担が増えるといった、現行の低所得者優遇制度を前提にしすぎた老後設計は、将来の制度改悪リスクを抱えてると思うし。

    今回の感想

    AmazonVineレビューの多さや炎上商法無料商法など、マーケティングの巧みさは見事だけど。内容的には当たり前すぎて面白みがないかな。まあ、最初に書いた通り、想定ターゲットには知っといたほうが良い知識だとは思う。

    ただ、将来性のある若い女性でも、この本通りに実践して成功するのは少数派って事も理解しといたほうがいいんじゃね。日本の労働環境が筆者の理想通りになった後なら、有能な女性が真面目に努力すればだいたい結果が出せるようになるかもしれんが。

    もっとも、少子高齢化で若者が減り続ける現状だと、筆者の言うとおり今後ますます希少価値が出るから、足切りラインと合格ラインも下がっていくのも確かもしれんな。だから、すでに就活終わって人生終了した25歳以上とか、就職氷河期世代の中高年や、今ほど若者支援が手厚くない老人とかがこの本読むと、お前らだけ楽しないで俺達と同じ苦労しやがれみたいな感じで批判するのかな。

    それと、あとがきみたいなのに女性編集者の専業主婦disり企画を橘氏にプレゼンして、最初から専業主婦はクソって結論を橘氏の理論に当てはめた結論ありきの本みたいな事が書いてあったから。内容うんぬんより、この点がヘイト集めてるのかな。

  • 漂流ネットカフェがBookLiveで全巻無料で読めるんで読んどいた

    漂流ネットカフェ

    なんか、BookLiveから押見修造先生の「漂流ネットカフェ」が3日間全巻無料で読めるってDMが来たんだけど。期間短いけど、7巻だから読了難易度はそんな高くないし、前に1巻無料で読んでそこそこ面白いと思ってたから読んでみようと思ったが。これ、ブラウザ読み対応してなくて、BookLiveのアプリからじゃないと読めないってのが、販促なんだろうけど面倒だな。

    『漂流ネットカフェ』全巻無料 – キャンペーン・特集 – 電子書籍ストア BookLive!

    一応、BookLiveのアプリはインストしてあるから問題ないが、期間限定作品をダウンロードして読むのは利用者に手間暇ストレスかけるので個人的にはかなりうざいと思う。それが気にならないなら、1巻読んで行けそうならタダのうちに読んどいて損はないんじゃね。

  • 「平凡なサラリーマンが3700万円の資産を築いた27の方法とその解説」を読んだんだけど -実は平凡な公務員のタイトル詐欺だった?補足追加-

    金村圭介氏は元公務員(2018.09.02追加)

    金村氏がブログで自ら個人情報を一部解禁してたので補足。

    個人情報を一部解禁|Time is money キムのセミリタイア日記

    よって、以下の記事は金村氏が民間のサラリーマンではなく公務員だったことを前提に読んでください。

    平凡なサラリーマンが3700万円の資産を築いた27の方法とその解説

    こないだちょっと触れた、金村圭介氏の「平凡なサラリーマンが3700万円の資産を築いた27の方法とその解説」の電子書籍を、一応一通り読んでみたんだが。金村臭がきついのを除けば、内容は思ってたよりまともだった。電子書籍としても、目次もちゃんと機能してるし。そんなの当たり前だろうって思うかもしれないが、まともな出版社が出しててもそれすらしてない電書もあるんだよな。

    それはともかく、個人的に気になったとこをピックアップしてみる。

    総合的お金力

    まずは、第一章の「総合的お金力」から。

    4.資産形成のインフラを整える

    なんか、金村氏は退社後銀行ATMに長蛇の列が出来てると、手数料無料時間内に出金するための情弱がと笑っちゃうらしいが。どうでもいいけど、公務員並みに随分早く帰れるんだな。

    それはともかく、ネットバンクの手数料無料とか高い金利については、金村氏ぐらいの年収と資産持ちなら誤差の範囲かもしれんな。まあ、金村氏は時間対効果を無視しても、1円でも多く節約すべきと書いてるからいいんだろうが。

    とはいえ、ネットバンクのすすめみたいな文章に関してはその通りだと思う。節約できるお金よりは、ネットで振込や残高確認ができたり、条件クリアでコンビニや郵便局の提携ATMが無料で使えたりする、手間暇を省けるってのが大きい。今となっては、将来住宅ローンで家を買うとか、会社が給与振込口座を指定するとかでもなきゃ、リアル店舗の大手銀行とかには口座作る必要すらないかもしれん。

    金額的には同様に、クレジットカードのポイントも資産額から見れば小さい数字かもしれんな。それに、好条件のクレカでも改悪されたら意味ないし。だったら自分にとって利便性が良くて、そこそこ高還元で長く使えそうなカードにした方がいいかも。

    5.情報アンテナの張り方を工夫する

    情報アンテナと言っても、ネットで無料情報漁りましょうって事らしい。ただ、Feedly(RSS・Atomフィード)については同意だが、Twitterは検索性が悪くて中途半端な気がする。Twitterに関しては、優秀なキュレーターをチェックするほうがいいかもしれん。

    どっちにしても、ネットの無料情報って自分の好みで取捨選択してるうちに、内容が偏ってくるんだよな。その点、FPのコメントでは本や新聞について言及してるのは有効だな。そっちはそっちで、既得権益の大手マスコミの都合のいい情報に操作される危惧もあるけど。

    6.とりあえずやってみる

    ここでは格安SIMを例に出してるが。注意したいのは、リア充で通話やSMSとかが多い人は大手キャリアから変えないほうがいい場合もあるってとこ。金村氏はYahoo!パートナーでナンパしてた頃、SMSの料金ケチるためか、Gmailから連絡してた気がするけど。

    初デートの結果(メール&今後の戦略編)

    今ならLINE使えばいいんだろうけど

    8.目の前の1円に必死になる

    ここでは、よくある時給換算すれば小銭程度の節約は無駄って考えを完全否定してる。これには、FPも賛否両論あるだろうと微妙な評価。この辺は個人の価値観によるとしか言えんけど、金持ちは手間暇を金で買うことで間接的に時間を買ってる訳だが。個人的には、自分の収入手間暇金QOLをどう捉えるかのバランス感覚の問題だと思う。

    まあ、遠くのスーパーに行くのは小銭より運動になるというのは同意。

    第二章 収入力

    次は収入力の章。

    10.新卒カードを使い倒す

    FPのコメントが、「人間味」とか自分を「客観的に見れる」など言葉を濁してるとこから、内容的にはあまり触れたくない印象。しばらくこういう解説が続く。

    11.燃費の良さを重視する

    「いろいろな価値観」と多様性を認めたり。

    12.お金で遠慮しない

    「あくまでも、少しずつ」と一般人には無理に勧めなかったり。

    13.副業を持つ

    ここは本の趣旨から離れたとこが気になった。なんか、金村氏はAdsenseが月間PV 12万ぐらいで月4~6万円の収入があると書いてるんだけど。この数字は、イケダハヤト氏が前に書いたPVと収益の目安とだいたい同じだから納得できる数字なんだが。

    ブログの閲覧回数と報酬の関係。「収益早見表」を作ったよ。

    1万PV:〜1,000円
    5万PV:3,000〜10,000円
    10万PV:10,000〜50,000円
    20万PV:50,000〜100,000円

    ちなみにこの数字は、Adsense以外も含めたイケハヤ氏の実績らしい。そう考えると、金村氏のブロガーとしての資質はかなり「上手い人」に分類されそうだな。Adsense以外にミステリーショッパーが5000~1万円、その他にポイントサイトからの不定期収入もあるのか。

    ただ、最近の記事で金村氏は自分のことをこんなふうに書いてたけど。

    我がセミリタイアに一点の悔いなし!

    ・5年半ほぼ毎日ブログ更新して1日のアクセスは1,000以上
    ・Twitterのフォロワー数750人以上
    ・ミステリーショッパー8月は30件こなす
    ・投資での利益は1,000万円
    ・副業収入月5万円

    1日のアクセス1000以上だと、月間PVは3万以上で12万には程遠いんだけど。ちょっとこの辺の数字が著書とブログで剥離してるのが、私気になります。まあ、1000以上だからどんぶり勘定で4万ぐらいあるのかもしれんし、5年間半の平均で最近は多いってことかもしれんが。

    本題に戻すと、副業についてはFPも金村氏の言う通り、「無駄なのは時間ぐらい」でお金をかけないなら問題なしとしてるな。ただ、時間の重要さについては年を取れば取るほど実感するもんだけどね。

    14.税金を意識する

    ここはどうってことないんだけど、FPのコメントがiDeCoの解説にやけに力が入ってたのが、私気になります。

    第三章 投資力

    今度は投資力らしい。

    15.インデックス投資に取り組む

    ここは金村氏が参考にした本を読んどけばいいんじゃね。ぶっちゃけ、これ買うよりそっち買った方がいいとも思うけど。

    第四章 自制力

    傍から見ると貯金・投資と支出に関してはストイックに見える金村氏の自制力について。

    19.節約に聖域を作らない

    金村氏が読んだ節約本の多くには「支出のメリハリをつける」事が書かれてたらしいが。私の場合印象に残ったのは、「大きい支出を優先」「小さい支出は手間の割に効果が薄い」って感じだが。

    ここもFPのコメント通り、極端に走らなくても費用と満足度を秤にかけて、自分なりの妥協点を考えたほうがいいだろう。

    第五章 節約力

    で、今度は節約力

    21.安くて美味いレパートリーを増やす

    マクロ的にはあってると思うが、ミクロ的にはちょっと気になる箇所が。

    「1人分はかえって高くつく」は言い訳と断言してる割に、その根拠については書いてない。個人的には、毎回1食分の食材を買って使い切るとかでなければ、外食・中食より高くつくとは思わないが。それでも、食材の計画利用や作りおきといった工夫があって、自炊のほうが経済的になると考えてる。

    次に買い物。「まず日々買い物に行っていると、食材の相場が分かり、どこのスーパーは何曜日に何が安いという情報が蓄積」と書いてるが。フルタイムで働いてるリーマンだと、帰りに日々食材の買い物するのは結構な負担に思える。まあ、金村氏は積極的に仕事しないらしいから早く帰れたり、最近のスーパーは夜遅くまでやってるから時間的には問題ないのかもしれんが。

    22.無料娯楽を持つ

    流石金村氏、徹底してるな。私なら、Kindle Unlimitedとか工夫すればコスパの高い娯楽はあるとか書くけど。

    25.女に金をかけない

    FPコメントのしょうもなさがすべてじゃね。

    26.通信費を見直す

    随分と派手な格安SIM押しだな

    おわりに

    最後のあとがきなんだけど。なんか、「本当に驚くべき点は金額でなく、その簡単さです。この簡単さこそが僕がこの本で一番伝えたかったことです」とか書いてるが。よっぽど、前作のレビュー「当たり前のことしか書かれていない印象」と書かれたのがツボだったんだな。ついでに、「無料で読めるブログで十分」への気の利いたツッコミもして欲しいかな。余談だが、「無料で読めるブログで十分」とレビューしたK氏だが、今回のも同じようなレビュー書いてるな。

    無料ブログで十分。カネの無駄。

    ただこの人、電子書籍じゃなくオンデマンドの紙本でレビューしてる。これ含めた金村氏の著書のレビューは、いずれもAmaazon購入者じゃないことから察すると。多分、Kindle Unlimitedで読んでレビューしてたけど、K氏の2回目は電書と間違えてオンデマンドの方に書いちゃったんだと推測する。そういえばなぜか、今回の本って前作と違って電書とオンデマンドが別ページになってるんだよな。

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    今回の感想

    そんな訳で、全体的には、金村氏のクセのある芸風QOL的に一般人には受け入れがたい方法に、FPの人がツッコミ入れてマイルドにしてバランス取ってる感じ。しかも、金村氏の面子を潰さないだけでなく、将来的には自分とこの投資講座とかに誘導できるような舵取りがなかなか見事。

    読む前は事前情報の先入観もあって、かなりうがった見方をしてきたが。一言コメント入れてるFPというか、おそらく梶田洋平氏なんだろうけど。手広げすぎて胡散臭い印象だったが、意外とといいコメントしてたのが意外。流石は若い頃から「カリスマ慶應生」を自称して本とか出して、今ではネットビジネスで投資副業ピラティスと訳の分からない事業拡大してるだけあって、どんな相手にも対処できるんだな。

    https://hatarakitakunee.com/wp/?p=8568

    まあ、適当に仕事してても真面目なふりしてれば首にならない職場に正規雇用されてる人にはいいんじゃね。後は下みたいな記事で、Webで無料で読める情報をまとめた電子書籍とかも加えておけばネタ的には完璧。ちなみに、コメントで金村氏の著作も要らないだろってツッコミには「そうですか・・・としか言えない」とレスしてるな。

    買わなくていい物リスト

    以下余談

    30代平凡サラリーマンでも貯金1,000万円を貯めるためにやったことを全力でまとめてみる

    なんか、「平凡なサラリーマンが3700万円の資産を築いた27の方法とその解説」とかの金村氏の著作について、他の人はどういう感想を持ってるのかググってみたんだが。そしたらいくつかの項目で類似点のある記事が見つかったんだけど。

    30代平凡サラリーマンでも貯金1,000万円を貯めるためにやったことを全力でまとめてみる

    1 貯金1,000万円を貯めるために
    1.1 目標を文字にしよう
    2 支出を減らす
    2.1 固定費(住居費)を削減しよう
    2.2 おこづかいは手取り10%まで
    2.3 無駄な手数料は払わない
    2.4 クレジットカードの使い方を厳選する
    2.5 ふるさと納税を活用する
    2.6 車は持たない
    2.7 保険は必要最小限に
    2.8 見栄にお金を使わない
    2.9 貯める銀行口座を作る・触らない
    3 収入を増やそう
    3.1 共働きをしよう
    3.2 資産運用の力を借りる
    4 貯金の反省点
    4.1 過度な節約はしない
    5 お金はほどほどに使っていこう

    ちなみに、金村氏の本の目次はこんな感じ。

    はじめに

    第一章 総合的お金力
    1.目標を超明確にする
    2.家計簿、予算、決算を作成する
    3.何でも公開する
    4.資産形成のインフラを整える
    5.情報アンテナの張り方を工夫する
    6.とりあえずやってみる
    7.雑音は完全無視する
    8.目の前の1円に必死になる
    9.習慣化する

    第二章 収入力
    10.新卒カードを使い倒す
    11.燃費の良さを重視する
    12.お金で遠慮しない
    13.副業を持つ
    14.税金を意識する

    第三章 投資力
    15.インデックス投資に取り組む
    16.投資を愚直に続ける
    17.投機をしない

    第四章 自制力
    18.何でも自分でやれないか考える
    19.節約に聖域を作らない
    20.見栄にお金を使わない

    第五章 節約力
    21.安くて美味いレパートリーを増やす
    22.無料娯楽を持つ
    23.住宅費を慎重に検討する
    24.つまらない飲み会には行かない
    25.女に金をかけない
    26.通信費を見直す
    27.車を持たない

    真偽の程は読んだ人の判断に任せます。なお、感じた方には個人差があります。

    さらに余談

    エックスサーバー

    この「おさいふプラス」ってサイト、なんかエックスサーバーから警告が来たっていうから、アクセス数が多いサイトかと思ったら、プラグインとかの負荷の方が問題だった模様。

    エックスサーバーから警告!WordPress Popular Postsが原因?!WP Fastest Cacheで解決!

    どうでもいいけど、WP Fastest Cacheって無料版はモバイルのキャッシュ作成は対応してないと思ったら、有料プラン導入してるのか。金あるな。それはともかく、やっぱりWordPress Popular Postsはやばいみたいだな。

    うちのサイトも当面はとりあえず、スターサーバー(移行してないから実質ミニバード)から、WordPress Popular Postsはやめてくれって警告来るぐらいアクセス増やすのを目標にするか。

  • 「懐かしファミコン パーフェクトガイド」をKindleオーナーライブラリーで読んだんだけど

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    ファミコン芸人フジタ

    そんな訳で、10月のKindleオーナーライブラリーで選んだ「懐かしファミコン パーフェクトガイド」を読んだんだが。事前に見たレビューとかでは、ファミコン芸人フジタ氏絡みの点を嫌ってる人もいたが。フジタ氏は前にテレビで見たぐらいの知識しかないが、マンションの一室に鬼のようにゲームを積んで、リアル足の踏み場もない衝撃的映像だったのは覚えてる

    この件に関して「愛」がどうだという人もいるが。

    本のプロフィールによると、この部屋の他に「5個の倉庫」があるらしいから、そっちではちゃんと整理してるんじゃね。

    懐かしファミコン パーフェクトガイド

    で、「懐かしファミコン パーフェクトガイド」の内容については、まあこんなもんじゃねって感じかな。前に同じくオーナーライブラリーで読んだ「PLANETS vol.7」と比べると、ゲームに関する記述はゲーマー的には納得できる気がする。ページ数と値段も、まあ妥当なとこじゃない。ちょっと、取り上げられてるゲームに偏りが見られるが、おかげで個人的には面白く読めたかな。けど、一回読めば満足だな。オーナーライブラリーやKindle Unlimitedにはうってつけだけど。

    「PLANETS vol.7」については↓
    「PLANETS vol.7 Repackage」をKindleオーナーライブラリで読んだよ

    ただ、電子書籍の出来としてはかなり不満がある。Kindle Fire HD 8.9の縦画面で1ページずつ読んでも字が小さいのはまあ仕方ないとしても、拡大しても小さい文字だとぼやけてるんだよな。紙面のゲーム画面とか紙の資料のスキャンみたいなのは、大きさによっては判別できないぐらい不鮮明なのもあった。ファイルサイズ 61839KBってのは、カラー・白黒半々で128ページだとちょっと容量ケチり過ぎかもね。それとも、単に元の紙ムックの画質が悪いだけなんだろうか。

    懐かしファミコン パーフェクトガイド: いまもあそべる せいしゅんの8ビットゲーム

    今回の感想

    この本を見た時は最初、「ニンテンドークラシックミニ」の便乗本かと思ったけど、出版日から判断するとそれはないのかな。中身はミーハーぽいかと思ったが、流石はファミコン全ソフトを所持してると豪語するフジタ氏の協力だけあって、思ったよりは読み応えがあったな。

    ただ、親に好きなだけファミコンソフトを買ってもらえたフジタ氏だと、当時の一般国民の子供が踏み込んだアウトローな世界については知る由もなかったかな。

    ディスクシステムの闇

    以下余談。

    P90の「想い出のディスクシステム」で、オプションのディスクシステムに触れてたのを見て思い出したんだが。本書ではディスクシステムの仕組みや歴史的経緯について説明してたが、ちょっと補足しとく。まあ、Wikipedia読んだ方が手っ取り早いかもしれんが。

    ファミリーコンピュータ ディスクシステム – Wikipedia

    ディスクシステム

    ファミコンのディスクは同じぐらいのサイズの3.5インチフロッピーディスクと比べると、容量が圧倒的に少なくアクセス速度が遅い上にランダムアクセスが出来ない。とはいえ、両面で1Mビットぐらいの容量はファミコンのメモリには十分大きすぎるので、ディスクシステムには別途RAMを搭載してアクセス頻度を抑えようとしてたらしい。

    さらに余談になるが、ディスクシステムのゲームの改造プログラム「トンカチエディター」は、ディスクのトラックが一定以上超えると正常に読み込めないバグがあったらしい。トンカチ作者は「こんな事書くとトラック数多いゲームが作られるかな」とか書いてたが、そこまでメジャーな存在じゃなかったから杞憂だったな。作者は他にも、「トラックが多いとディスクアクセスが多いからクソゲーになるからいいか」みたいな事も書いてた。つまり、ディスクシステムのゲームだとロード待ちはかなりストレスになるぐらい遅かった訳だ。

    トンカチエディターについては↓
    今のプログラミング教育ってトンカチエディターでファミコンのゲームを改造するのと一緒かよ

    ちなみに、最初のアクセスだけで全データをRAMに読み込めば、その後のプレイはアクセス不要(通称オンメモリ)になるんだが、ファミコンでオンメモリのゲームはあったかな。もしかしたら、ザナックがそうだったかもしれないがちょっと確かじゃない。ファミコンのディスクじゃなくてプレステのCDだと、リッジレーサーはオンメモリで感心したな。

    暗黒ゲームショップ

    ROMカートリッジより安く、両面500円・片面400円で書き換えも出来るディスクシステムが廃れたのは、ROMカートリッジの進化により存在意義がなくなったのと、メーカーが儲からないのが原因となっていたが。個人的にはそれに拍車をかけた存在もあった気がする。

    ディスクシステムのゲームは、システム的には書き換え可能だったが、実際には書き換え出来ないゲームも存在した。さらに、カートリッジ並の値段で売ってる、ディスクシステムのメリットすらスポイルするようなの(消えたプリンセスとか)もあった。

    ファミコンブームだった当時は、町にゲームショップが結構あったんだが。そういった店の中には任天堂のディスクライターではなく、なんらかのコピーマシンを使ってゲームを書き換えてる店があったんだが。そこでは、在庫があればどんなゲームでもコピーしてくれたらしい。

    書き換え料金はだいたい任天堂と同じ値段だったから、正規のラインナップで書き換え可能なタイトルをコピーするメリットはなく、主に利用されるのは当然書き換え不可なセルオンリーのゲームなのは言うまでもない。これだと消えプリみたいな販売専用のゲームは、売上がコピーに食われるは、書き換えられても一銭も入らないからたまったもんじゃなかったろう。

    子供からしたら大人の事情なんて知らないし、金払ってるから罪悪感とかも同然なかったが。正規のディスクライターには違法コピーしたディスクをチェックする仕組みがあって、その時初めてアンダーグラウンドな世界に手を出したことに気づいたけど。その後店員に事情聴取とかされそうになったら、電車で痴漢がバレて線路に飛び込むぐらいの心境になるよな。

  • 「愛しのアイリーン」を読んで笑えない年齢になってしまった

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    愛しのアイリーン

    なんか、楽天Kobo割引クーポン対象の中に、新井英樹著の「愛しのアイリーン」を見つけたんだけど。当時連載されてた、ビッグコミックスピリッツは立ち読みしてたから何話か読んだ記憶があるけど。他の連載作と比べて、浮いた作品だなと思ってた。

    そんな訳で、上下巻2冊で完結して1冊270円で20%割引クーポン対象なんで買ってみた。20%オフより、200円引きクーポンのほうが割引率高かったんでそっち使ったけど。

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    対象コミックが20%OFF!:楽天Kobo電子書籍

    ただ、これ発行元が元少年A著の「絶歌」の出版社、太田出版なんだよね。ここって、「ピコピコ少年Super」のネット公開でも鯖落ち炎上商法してたところで、正直金落としたくないんだけど。まあ、別に出版社で漫画買ってるわけじゃないからな。

    ちなみにAmazonのKndleストアでも、現時点で270円で20%分ポイント還元で売ってるな。

    愛しのアイリーン[新装版] 上

    愛しのアイリーン[新装版] 下

    今回の感想

    20年ぶりぐらいに再読したけど、少子高齢化社会になりつつある日本の状況下だと、違和感のない内容にも思えるな。昔は主人公の岩男の言動は笑えたが、この年になると別の意味で笑えなくなってるな。今、若い人が読んで面白いと思えるかは疑問だが。将来結婚するのか迷ってるなら、イオンがいらないと言ってる40才の日本人男性予備軍にならない為にも、読んどいてもいいかもね。

    今の世の中じゃ、下手すると就職だけじゃなく、結婚も18才で決まるのかもしれんな。現在、低所得者だけど結婚したい人は、若い時に結婚できないと一生結婚出来ない可能性も充分ありえるし。もっとも、高所得者でも「妻をめとらば」みたいに苦労する人もいるだろうが。

    妻をめとらば(1)

    そう言えば、妻をめとらばの作中では先輩が新入社員に、「研修中に恋人がいれば結婚、いなければ彼女作っとけ」とアドバイスしてたな。これは、仕事が忙しくて彼女を作る暇のない職場の話だが。その割には、主人公は積極的に女性と付き合ってた気がするが。まあ、そうじゃなければ話が進まないけど。

  • 「モバイルハウス 三万円で家をつくる」を読んだよ

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    モバイルハウス

    坂口恭平 著の「モバイルハウス 三万円で家をつくる」を読んだ。内容は、路上生活者の家を参考にして、モバイルハウスを建てるという実験をドキュメント風に書いたもので、元々は雑誌「すばる」で連載してたのを再編成したらしい。

    モバイルハウス内容

    内容を大雑把にまとめると、家を建てるのに、本当に数千万円の金が必要だろうかという疑問に対する解決策を、路上生活者の家からヒントを得た。家に車をつければ法律上の不動産には該当しないので、建築基準法に従う必要もなく、固定資産税もかからないから金もかからない。土地については、駐車場に設置すれば借地より安く借りられる。

    インフラは、電気はソーラパネルで発電して、自動車のバッテリーに充電。筆者は冷蔵庫・エアコンなどの電力を食う家電はいらないらしい。洗濯はコインランドリーを使い、水道は公園の水を使用。ガスはカセットコンロでガスボンベを使うが、使用量が多ければプロパンガスの方が単価安くなるんだろうか。トイレは公園のトイレを利用。

    つまり、自分ではできるだけ金を払わず公共のインフラにタダ乗りするってことらしい。本書の記述では「もっと水とトイレがある公園が増えれば、家にインフラを接続しなくても生活することが可能になるのではないか」と書いてある。

    まあ、若いうちに遊びでこういう暮らしをしてみるのはいいかもしれんが。年取ってからも持続可能な生活ではないな。

    モバイルハウス問題点

    実際に、モバイルハウスを設置する駐車場を借りるために契約するんだけど。この時、不動産業者からの「この手づくりキャンピングカーに住むんじゃないですよね?」という質問に、「はい、住むわけではありません」と答えるてるんだよね。これについては、「住む」ことは法律で定義されてないから云々と書いてるが、屁理屈に近い都合の良い解釈をしてるように思える。全体的に、法の抜け道とかを探して、裏ワザ的なやり方で通そうとしてる。

    公園の水についても、私的利用を禁じられてるがどこまでが私的なのかは曖昧なので、線引を確認するためにも使うなどと言ってるが。あまり考えにくいが、将来こういう人が増えれば対策が取られるんじゃね。例えば、水を汲むのは2リットルまでとか。

    モバイルハウスでの生活?

    本書を読んでいると、モバイルハウスに住んでるといっても、実際には365日住んでるようには見えない。家というより別荘と言ったほうが良さそうな頻度に思えた。

    後半の「モバイルハウスでの生活」という章(P132~)では、吉祥寺から熊本に引っ越した生活について書いてるが。トイレは「今回は僕が借りている事務所兼避難所のゼロセンターのトイレを使う」って、事務所借りられない奴はどうするんだよ。それ以前に、「吉祥寺のときはコンビニを使おうかと思っていたが」って、トイレ利用するたび買い物するのか。しないで1日に何度も利用する気だったんだろうか。

    料理については「ちょとしたものならカセットコンロを使い、ちゃんと料理しようと思ったときはゼロセンターのキッチンを利用した」って、またゼロセンターかよ。ちなみにそこの家賃は3万円らしい。

    ゼロセンター Part.1 | プライベートとパブリックの境界をなくす、新しい住まい方の実践。 | TheFutureTimes

    他にも夏については、「仕事をするなら、クーラーの効いた図書館のほうが良い」って、やっぱタダ乗りか。まあ、650円払って近くのホテルに行くこともあったらしいが。冬に関しては、 小さいモバイルハウスだと暖房効率が良いとのことだが。夏の暑さに関しては、筆者もモバイルハウスの問題点だと認識してる。

    今回の感想

    この本を読んでると、ずいぶんと格好いい言葉が並んでるが。例えば、「インフラなんてそんなに必要なのかと、ここで暮らしているとそう思ってしまう。今までが過剰だったのだ」とか、「どこにも寄生しない生き方。これがこのプロジェクトの主題だ」とか。

    そういったさんざんご立派なご高説を拝聴したが、結局は国のインフラにタダ乗りする前提なんだよな。なんというか、働かなくても暮らせる生活保護の裏マニュアルみたいなのを読んだ気分になる。日本の家が高すぎるとかの考え方には、同意できる点もあるんだけど。

    本書でのモバイルハウスの運用は、オフグリッドで全部やる覚悟がある人には有用だけど、そうでなければトレーラーハウスでよくね。筆者みたいな中途半端な腹積もりなら、キャンピングカーでも買ったほうがいいんじゃね。そうなると数百万の金は必要だが。

    まあ、筆者からすれば、インフラタダ乗りとかいう批判自体が的外れな主張だと思ってそうだが。各世帯にまでインフラを引くのは贅沢すぎるので、みんなで共用できるようなシステムにすればいいじゃんみたいな。イメージ的には、キャンプ場みたいな借地を作って、そこにモバイルハウスを設置して住むことが一般的になればモバイルハウスで生活できるぜって感じかな。

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  • 「ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか」を読んだよ補足 -第3章-

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    ベーシックインカム

    先日書いた「ベーシック・インカム」の感想の続き。今日は第3章について。

    第3章 ベーシック・インカムは実現できるか

    現在、国家がなしているさまざまな業務をBIの支給に置き換えれば、国家は貧困を解消することができる。資本主義の矯正をもっとも効率的に行えるのがバラマキであり、究極のバラマキとしてのBIである。

    P178

    この章は財源など、BIの実現可能性について。それと、BI導入で想定される問題や批判などへの回答。

    BIの制度と財源

    まず前提条件として、BIは従来の社会保障の代替なので、年金や失業保険とかの予算をすべて財源とする。医療保険は、改革の必要はあるが、本書ではほとんどノータッチ。年金の2階建以上については、私的年金に置き換えるのが望ましい。所得税は累進課税を廃止して一律30%。

    BIの制度は、20歳以上に月7万円、20歳未満に3万円を支給する。BIに必要な予算は32.9兆円。代替財源の候補は、老齢基礎年金(16.6兆円)・子ども手当(1.8兆円)・雇用保険(1.5兆円)から19.9兆円。一般会計の中の生活保護負担金。中小企業関係費・農林水産省予算・地方交付税交付金のうち、無理やり雇用と所得を維持するために使ってる費用から、15.9兆円。合計で35.8兆円を想定。

    BIもらったら働かない?

    何もしないで金がもらえるなら、誰も働かなくなるのではないかという批判があるが。収入があればその分支給額が減る、現在の生活保護受給者なら確かにそのとおりだが。BIだと、収入があって税金で3割引かれても支給額自体は減らないので、BIなら働けば働くほど収入が増える。それゆえ、少なくとも生活保護よりは労働意欲は阻害されない。それに、受給額だけでもゆとりを持って暮らせる生活保護と違って、月7万のBIだけでは最低限の生活しか出来ないので、この金額で満足できる人は多くない。

    BIの運用方法

    筆者が想定してるBIの運用方法は、すべての成人に年84万円を銀行口座に振り込む。基礎控除などほとんどの控除を廃止する。厚生年金は独立採算制の年金に置き換える

    銀行口座については、一人一つしか持てないBI口座を作らせて、BI含めたすべての所得をBI口座を通すようにさせる。これによって個人の金の流れが把握できて、税務署の仕事も楽になる。BI口座を通さない所得については「正しく所得を申告したかの挙証責任は、この口座を通さなかった人のものとなる」とする。

    BIの水準は低すぎるか

    本書で提案するBIは、月額20歳以上 7万・20歳未満 3万の支給だが、これでやっていけるかという疑問について。筆者は、生活保護以下であることは認めているが、著しく低いわけではないと説明。現行の生活保護水準が高すぎるのに加え家賃補助があること、BIの子供への支給が少ないことを理由としている。

    具体的な世帯で例を挙げると。BIの給付水準は、子供が二人いる夫婦なら都市部だと大分見劣りするが、町村部では変わらない。老夫婦のみだと、都市部では低いが町村部では逆に多くなる。子供一人のシングルマザーの場合だと、都市部では圧倒的に少なく、町村部では差が縮まるとはいえかなり厳しい水準になる。

    都市部での生活保護の優位性については、住む地域によって金額が変わる生活保護制度がおかしいと批判。支給額は固定にして、都市部に住めなきゃ住めるところへ引っ越せばいいと一蹴。個人的には同意。

    子供への支給が少ない点については、大人の支給を減らしてその分子供を増やす手もある。本書では、大人の月7万円を6万3500円に引き下げれば、子供を月6万円まで引き上げられるとしている。

    本書では一人暮らしのケースについてはまったく想定していない。月7万円だと、健康ならまだなんとかやっていけるだろう。住むところを持ち家か、賃貸なら公営住宅かそれに近い家賃で済ませるのが絶対条件になるが。まあ、若ければ普通働くから問題無いというか、おそらく筆者には到底思いつきもしないケースなんだろうが。35歳過ぎると、それすら厳しくなるからな。BIが導入されれば、状況が変わる可能性もあるが。

    ただ、一人暮らしってのは、年をとってからパートナーと死別した老人だって該当するんだけど。この点についての筆者の見解を聞いてみたい。

    医療問題

    医療費については、BIだけでは解決できないとも考えている。それなので、「生活保護費のうちの医療費に使っている額は、BIの代替財源から除外している」。本書では医療保険という言葉が度々出てくるが、これは民間の医療保険ではなく、国民健康保険や会社の健康保険の意味で、基本的には国の仕事だと考えているようだ。

    対策は「いくつかの医療保険のメニューを提示し、人々はそのどれかに強制的に加入させられるという制度を考える」として、選択肢の例は以下のとおり。

    1. 終末医療は受けない
    2. 生活の質を保てない延命治療を受けない
    3. 効果のそれほど明らかでない医療を受けない
    4. かかりつけ医の診断を得なければ専門ないし大病院に行くことが出来ない

    この項目を選べば選ぶほど、保険料が安くなる医療保険制度を作る。

    BIがメインの本なので、この件については正味2ページもないので、あまり突っ込むべきではないのかもしれないが。医療費の上昇がBIの実現・維持の妨げになりかねない重要問題なので、一応書いとく。

    個人的には保険料を安くするのには反対。単に、選択肢については保険適用外にするだけでいいだろう。保険料を安くするのは、医者にかからなかった人とか、医療費が健康診断とかの保険適用外の全額自腹だけか、少額だった人のみを対象にして。さらに、非喫煙者・非肥満者・健康診断の数値に異常なしといったプラス要因に応じて割り引けばいい。もしくは、上記に反対の人には保険料を引き上げるか、保険料はそのままで自己負担割合を増やすか。いっそ両方増やしてもいいと思うが。

    4については、国も最初に病院に行く時は、近所の小さい病院での診断を推奨してるが。かかりつけ医のレベルを上げずに実施するのは、片手落ちだろう。都内はどうか知らないが、地方だとかかりつけ医の役割を果たせない奴もいるからな。知り合いの話だけど、お腹が痛くなって近所の病院行ったけど治らなくて。結局、症状が悪化して大病院に行ったら、胆石が原因で手術したらしい。この場合、最初に見た医者の最低限の仕事は、適切な診断が出来なければ専門医や大病院を紹介して、初診料アップされないで済むように紹介状を書くことなんだけど。

    下のコラムに書いてある「「様子見ましょう」で手遅れになるような医師では嫌なのです」ってのが、国民の正直な気持ちじゃね。

    「かかりつけ医」 の意味はなんでしょう

    まあ、今の健康保険でも、医療費が上限超えれば高額療養費制度が使えるから、大部分の人はなんとかなるんじゃない。今後も、この制度が維持されるかどうかは疑問だが。高額療養費制度があっても、どうにかならない人には、「現行の生活保護の運用を改善して賄うしかないだろう」と書いてるが。この問題については決定的な対策はないよな。

    BIは賃金を引き下げるか

    BIで一定の収入が保証されれていれば、劣悪な条件で働くぐらいなら働かなくなるだろう。そうなると、金がないから仕方なくブラック企業で働く必要がなくなれば、企業は給料を上げるしかなかろう。すき家やワタミみたいに。

    また、遊ぶ金欲しさに短期や短時間働きたい人もいるだろう。今までだとそういう仕事は厚生年金に加入させなくてもすむ、学生アルバイトや扶養範囲内に収入を抑えたいパート主婦年金収入が減らない程度に働きたい年寄りの独壇場だったが。BIで、扶養控除とかが廃止されれば、それ以外の人にも働き口が増えるだろう。そうなれば、多様な働き方を認める社会になるんじゃね。

    BIと移民

    ここは原文そのままで引用。「移民は、年500万円以上を間違いなく稼げる人に限定して認めるしかない。福祉国家は、移民を制約する国家であることを、むしろあらかじめ明らかにしておくべきだ」

    これは文句なしに賛成。移民にも寛容な福祉政策は軋轢を生じるだけ。

    夢追い人を増やさないか

    働かなくても一定の収入があれば、役者や小説家などなれる可能性の低い職業を目指す夢追い人が増えることを懸念してる人には、そうかもしれないと認めている。だが、これは別に良いことだとも言ってる。

    私も、現状の生活保護受給者がパチンコ行くよりは全然いいと思う。もしかしたら、そこからベストセラー作家が生まれるかもしれないし。

    かつて『ハリー・ポッター』作者ももらっていた「生活保護」 | ダ・ヴィンチニュース

    だからといって、生活保護で上記記事にあるようなサポートを政府がやるのは金の無駄。ハリポタ作者にかけた費用は、印税で回収できたかもしれないが。その他大勢のワナビーや脱落者や、本気じゃないけど金払わずサポート受けられて生活保護がもらえるからって、金もらうためだけに職業訓練受けてる日本の失業者みたいな奴が増えるだけ。

    バラマキ政策は悪くない

    バラマキ政策については明確に書いてる。「要するに、自分の気に入らない支出はバラマキで、自分の気に入った支出はバラマキではないようだ」

    上記以外にも、バラマキが批判される理由のいくつかを述べている。頭使わずに誰でもできるから馬鹿にされる政策な点。これは、無能な政府が余分なコスト使って、バラマキより非効率な金の使い方をするほうが問題だと思うが。あとは、ばらまく対象が限られるので不公平感がある点。逆に子ども手当のように、金持ちにも貧乏人と同じ額を配ってると、これはこれで文句が出るんだよな。

    感情論は無視して理論的に考えれば、BIは全員に配るから公平でいいじゃないか。金持ち云々については、いちいち所得制限とかをかけるコストを考えると、効率重視で問題無いと思う。それに、本書にも書いてあるが。現状でも、所得の多寡に関係なく所得控除されてるからな

    本書では想定されてない問題

    そんな訳で、ベーシックインカムについての記述には全面的に賛成なんだけど。いくつか本書では触れてない件について指摘してみる。

    海外移住

    BIの要件を日本国民にすると、国籍抜かずに海外に住んでる人にも支給されるんだろうか。現在の年金は、海外の銀行の振り込み手数料を国が払って支給してるが。振り込み手数料は、受給者負担にすべきだと思うけどね。

    個人的には、国内在住も条件にして欲しいかな。BIで受け取ったお金を、日本の消費に貢献しないで海外で使われても、百害あって一理なしなので。そうなったとしても、私設私書箱を住所にして外こもりとかされたらどうしようもないが。

    海外に行く時に出入国管理をして、日本に滞在してる日数をカウントしてチェックするか。すでにこういうことしてるなら問題ないけど。

    ちなみに、今のパスポートってICチップ搭載してるのか。けど、パスポートの情報が偽造されてないか確認するぐらいしか出来ないのかな。しかも、ICチップ読み取れない・読み取らないところなら意味ないみたいだし。

    大阪府/パスポートのミニ知識

    3K労働

    BIを導入しても労働意欲は下がらないとは思うが。それでも、介護とかのきつい仕事に就く人は、今より減る可能性はあるな。これは、どこまで3K労働の給料が上がるか次第だが。人件費の上昇は当然、介護費用にも影響は出てくるだろう。

    そうなると物価も上昇するだろうから、BIもそれに連動するようにしないと、今の年金みたいに目減りしていくな。

    「ベーシック・インカム」感想

    本の最後のほうに、こんなことが書いてある。

    ベーシック・インカムによって国家は貧困を解消できる。また、他の方法によって貧困を解消することはできない。

    貧困問題はお金だけでは解決しないけど、お金さえあれば解決する問題はBIで解決するし。雇用創出にかけてる無駄な費用をなくせるし。生活保護(医療費除く)と基礎年金については廃止できるし。BIで人的リソースと金を無駄に浪費しなくてすむ分、金以外のサポートにも資源を回せるって事だろう。医療費問題については解決出来ないけど、現状の生活保護だと解決どころか悪化する一方なんだからそれより全然マシ。

    ちなみに筆者は、今の生活保護はもらい過ぎと考えている。生活保護受給者が、国民健康保険や医療費の免除があるという点については触れていないが、それでも多すぎると思っている。まあ、月7万円のBIがあれば、憲法で保障する健康で文化的な最低限度の生活は送れると思ってるんだから当然だが。

    ベーシックインカムは、「ダメ人間を国が養う必要があるのか」とか、「金持ちにまで金を渡すのか」などと批判されてるが。日本で生きている以上、多かれ少なかれ税金の世話になってるわけで。金持ちだと自分が享受する公的サービスより、払ってる税金のほうが多いんだから、たとえベーシックインカムが導入されたって、文句を言われる筋合いはないだろう。

    もっとも、ベーシックインカムは世界中でまったく実績のない政策だから、日本で実現する可能性は現時点ではほとんどないと思うけど。受給者を堕落させるだけの生活保護制度を、その場しのぎの対応で延命するだけ無駄だから。ベーシックインカム導入の前に、とっとと住宅・医療扶助は廃止して、現金一律支給一部現物支給に切り替えるべき。まずはそこからだな。

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  • 「ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか」を読んだよ

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    ベーシックインカム

    なんか、ベーシックインカムが財政的には実現可能と書かれた本があるという記事を読んだので、ちょっと読んでみた。

    ベーシック・インカム : 年間生活費100万円! 36歳からのドケチリタイア日記

    ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか

    とりあえず気になった記述をまとめてみる。もっと詳しい説明や根拠について興味のある方は、本のほうで確認して下さい。なお、「BI」「べーシック・インカム」の略です。

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    第1章 所得分配と貧困の現実

    本書のBIの提案は、生活保護に支出されているレベルを下げて、それをすべての人にアクセスできるようにしようということである。

    P45

    まずは日本の福祉についての現状分析。日本では、企業に社会保障の一端を担わせてるが、本来は国の仕事ではないかと指摘。もっとも、これは正規雇用のみの話。現在では非正規雇用が増えているので、その恩恵を受けられず貧困に陥る可能性が高い。

    そういう人の為に生活保護があるが、日本の生活保護は受給水準は高いが受給率は低い。おそらく、このほうが広く浅く支給するよりも費用が抑えられるからと推測。事実、他の先進国と比べて、GDPに占める生活保護の支出割合は低い。

    また、現在実施されてる雇用の創出などについても、中間で中抜されて一部の既得権益層が得するだけで無駄が多い。だったら、全員に公平に現金をばら撒いた方が効率がいいし平等である。それを実現するにはBIが一番手っ取り早い

    第2章 ベーシック・インカムの思想と対立軸

    不正受給の多くが、収入があるのに申告してないケースだというのは、現行の生活保護制度の欠陥を示している。働けば生活保護費を減らされてしまうのでは、誰も働こうとしなくなる。あるいは、申告しようとしなくなる。BIが導入されれば、働いて収入を得ることは賞賛されることになる。

    P108

    この章は、BIの歴史とか所得再分配についての記述だが、興味ないので大幅に省略。

    BIには世代間格差がないので、現状の著しく若者に不利な高齢者勝ち逃げ年金制度よりも優れている。今後、歴史的な超少子高齢化社会を迎える日本には、有効な政策である。

    また、生活保護の不正受給者の多くは、収入があるのに申告しない点について触れている。具体例として、もうすぐ政界引退する橋下徹市長の「不正受給調査専任チーム」による対策をあげているが。

    大阪市の生活保護不正受給“容疑者”は、専任チームに1ヶ月間監視されている – ニュース – ニュース|週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト]

    「ケースワーカーは生活保護者を100人くらい担当しているなんてザラですから、時間的余裕がない。そこでケースワーカーに代わってわれわれが調査する。家から出るところに警察OBが張り、僕は店のほうにいる。家を出ると警察OBから僕に電話が入る。自転車でスナックに出勤してくる。店に入り開店準備をしていることを確認する。調査は最低でも1ヵ月続けます」

    その為の人件費は無駄と切り捨ててる。ちなみにこの制度、今でもやってるみたいだな。

    大阪市 政策企画室 【報道発表資料】生活保護の適正実施に取り組みます

    全区に配置している、警察官OBを含む「不正受給調査専任チーム」により、不正受給が疑われる事案に対して重点的調査を実施し、引き続き不正受給の徹底排除に向けた取組を推進します。

    【平成27年度予算額 2億800万円】

    2億800万も使うのかよと思ったが、大阪市の生活保護の予算(H23年だが)の0.1%にも満たないのか。これなら気合入れて調査すれば元取れるかも。

    大阪市市政 生活保護行政に関するよくある質問

    大阪市における生活保護費の平成23年度予算は2,916億円となっています。

    で、実際の成果はどうかと思ったて調べたら、個別の案件についての詳細まで公表してた。生活保護Gメンといい、FAQの細かさと丁寧な回答といい、大阪市の生活保護への力の入れ方は半端ないな。

    大阪市市政 不正受給対策

    これを見ると一定の効果はあげているようだが。ざっと見たところ、返還された費用だけでは、元は取れてなさそう。まあ、不正受給者や予備軍への威嚇効果はあるだろうし。受給を打ち切られれば将来の支出も減るだろうし、数字だけでは判断できないかな。

    もっとも前述したとおり、ベーシックインカムを導入すればこんなことする必要なくなるんだけどね。

    今回はここまで

    最後まで通して読んだんだけど。3章の「ベーシック・インカムは実現できるか」については、簡単に書けそうにないので、また次の機会にします。

    続きを書きました
    「ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか」を読んだよ補足 -第3章-

    とりあえず、本書の言いたいことを大雑把にまとめるとこんな感じ。

    一部の人にワープアより贅沢な暮らしができる生活保護費を支給するよりは、国民全員に文化的な最低限度の生活を送れる程度の金をばらまいた方が効率がいい。現行では、企業に社会福祉の一部を重荷に感じるほど負担させてるが、それは本来国が行うべきことで、財政的には今の日本でも実現可能(詳細は第3章で説明)。金を配ったからって、すべての貧困問題は解決できるわけではないが、現状の生活保護だって効果をあげてない。少なくともベーシックインカムなら、現在の社会保障政策でやってることより、貧困から救える人は多くなるのに手間暇金はかからない

    個人的には、本書のベーシックインカムの内容については、ほぼ全面的に同意するので、財政的に実現可能なら実現に向けて進めてもらいたいと思っているが。実際にベーシックインカムが導入されると困る既得権益層の抵抗は、相当激しくなりそうだな。

  • 「インターネット・ゲーム依存症 ネトゲからスマホまで」を読んだよ

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    インターネット・ゲーム依存症 ネトゲからスマホまで

    最近ゲームのプレイ時間が長くなってる私にちょうどぴったりな、「インターネット・ゲーム依存症 ネトゲからスマホまで」という新書があったんで読んでみた。

    インターネット・ゲーム依存症 ネトゲからスマホまで (文春新書)

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    とりあえず各章の概要と、感想を書いてみる。

    プロローグ やはり脳が壊されていた!

    まずは前置き。最初に中国での研究による、インターネット・ゲーム依存の若者の脳が麻薬中毒患者と同じような状態になってたことを言及している。そんな「デジタル・ヘロイン」がスマフォやネットの普及によって、いつでも誰でも安価に手に入る現状についての説明。

    第1章 身近に溢れるインターネット・ゲーム依存症

    インターネット・ゲーム依存症の生活や行動の具体例を紹介。また、脳に与える影響についての説明。

    こういったゲームへの依存の悪影響が最初に報告されたのは1982年だが、その後の研究が進まず。ようやく30年過ぎてから「インターネット障害」として、アメリカの精神医学会の診断基準に採用されたことの紹介と、インターネット障害の内容。

    第2章 デジタル・ヘロインの奴隷となって

    インターネット・ゲーム依存症の特長について。

    第3章 二次性発達障害とデジタル認知症

    若い時にインターネット・ゲーム依存症になると、その後の負け犬人生確定しかねない危険性についての解説。

    第4章 はまるにはワケがある―依存する側の理由

    ゲームにはまりやすい人の特徴。

    第5章 蟻地獄の構造―万人がはまる合成麻薬

    依存症になりやすいゲームについての解説。

    第6章 ネット、ゲーム依存症を予防する

    韓国と中国のゲーム依存症対策と、日本の対応の遅れについて。また、予防の為の自己防衛方法の紹介。

    第7章 ネット、ゲーム依存症を克服する

    インターネット・ゲーム依存症になってしまった後の対応について。ここまで書いてなんだけど、だいたい章のタイトルそのままだな。

    今回の感想

    全体的には、具体的な患者の例を挙げてインターネット・ゲーム依存症を紹介して。状況を分析検証して、対策について考えるみたいな内容かな。

    ただ、プロローグの研究って、インターネット依存の若者の対象者は18名しかいないんだよね。それなので、この研究結果ですべてを判断するにはサンプルが足りない気がする。ぶっちゃけ、脳機能が低下するまでゲームに依存してる、極端な例だけ集めただけじゃね。

    たとえゲームにはまっていても、多数の人は普通に日常生活を送ってると思うんだけど。まあ、本書ではゲームを含んだインターネット依存者は400~500万人とも言われてるらしいが。この400万人以上のほとんどが、脳機能に深刻な影響があるんだったら、著者の警告どおりインターネット・ゲーム依存症は覚せい剤並のやばさで、国も本腰を入れて対応しないといけないだろうが。

    実際はこの400万人って人数は、インターネット・ゲーム依存症じゃなくて、予備軍程度じゃない。そういった人は、日常生活よりゲームを優先させるかもしれないが。日常生活に支障をきたすぐらいはまってる人や、脳機能に影響が出てる人が多数派とは思えないが。

    私のケース

    とはいえ、この本に出てきたゲーム依存症の行動や、ゲームにはまった人の特徴とかは、自分にも思い当たる節がかなりあるんだよな。

    私も最盛期は、家に帰ったらとりあえずゲーム。風呂に入ったら寝るまでゲーム。下手すると4時ぐらいまでやって、6時起きで会社に行ってたからな。流石にそこまでやると、電車の中では立ったまま寝て。仕事は頭ボーっとしながら省電力モードでこなして。昼休みは飯食いながら会社のパソコン(後に業務に関係ないサイトはアクセスが禁止されました)で攻略サイトをチェックして。午後の仕事が終わる頃になってようやく目が覚めて。家帰ってまたゲームって感じだったな。

    しかも、そういった事を悔いているのに、今でもまだソシャゲに時間を取られてたりするからな。本でも、依存症が一定以上進むと一生後遺症が残るとか。一度やめても、またゲームをプレイすると再燃することがあるとか書いてあったが、まさにその通りかも。もしかして、脳検査受けたら脳機能低下してるかもしれん。

    それを考えるとやはり、ゲームはやらないか、やってもほどほどにしといた方がいいな。それにしても、「ゲームは1日1時間」という高橋名人の言葉には先見の明があったな。

    個人的なゲームについての考え方は↓
    働きたくないけど働かなきゃいけない新社会人へ -若い頃にお金と時間を浪費すると、年取ってから後悔する事になるぞ-

  • 「税金を払わない巨大企業」を読んだよ -トンデモ本? それとも良書?-

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    税金を払わない巨大企業

    富岡幸雄著の「税金を払わない巨大企業」を読んだんだけど。筆者は、国税庁で税金を徴収する側にいた後、税金を取られる側の企業の顧問にもなったらしい。そんな税金のスペシャリストが主張する、消費税を増税するより先に利益に応じた税金を払ってない巨大企業から税金を取れ、ということが書いてある。

    以下に各章ごとの簡単な内容と、章によっては読んだ感想とかを書いてみる。

    第1章 大企業は国に税金を払っていない

    日本の法人税の税率は高いように見えるが、大企業が払っている税金は税率よりも低いという指摘。企業の税引前の利益と法人税から割り出した実際の税率を「実行税負担率」として、これが低い大企業35社の例をあげて説明してる。

    例えば、「とくにソフトバンクは、2013年3月期の税引前利益が788億8500万円もありながら、法人納付税額がわずかにで500万」とか。ただ、この本読む前にAmazonのレビュー読んだんだけど、本書が例に出してる数字って、グループ企業全部合わせた連結決算じゃなく、持ち株会社の単独決算が半分以上なんだよね。具体的には、税金払ってないベスト10のうち9社は単独決算で、全35社でも18社。

    トンデモ本大賞候補ですか, 2014/10/4

    ソフトバンクならIRページの決算短信に連結決算が公表されてるので確認したけど。

    決算短信(PDF形式:1.26MB/106ページ)

    上記PDFファイルによると、税引き前利益が9323367百万円。当期利益が586149百万円。当期利益は税引き後の当期純利益だとすれば、346218百万円の税金を払ってるから、ソフトバンクグループ全体での実行税負担率は約37%

    ちなみにユニクロのファーストリテイリングだと2014年8月期の期末決算によると、税引前利益が135470百万円。当期利益が79337百万円。税金は56133百万円なら税率約41.4%。決算の数字だけ見るなら、ファーストリテイリンググループ全体では、実効税率もほぼ法人税ぐらい払ってる。

    期末決算

    もっとも会長の柳井氏個人は、オランダの資産管理会社に株を譲渡するなど、数億円規模の節税になるような行為をしてるらしいが。

    531万株を海外へ売却 ユニクロ柳井社長の「狙い」

    それは置いとくとして、本書の例に出された35社ぐらいの大企業なら、持株会社の単独決算だけで判断する意味はないな。

    とはいえ、本書のリスト上位35社には、連結決算でランクインしてる下記17社もある。これらの企業については、「税金を払わない巨大企業」と言ってもいいかもね。

    オリックス
    ANAホールディングス
    住友商事
    三菱重工業
    富士重工業
    丸紅
    ニコン
    日産自動車
    サントリーホールディングス
    阪急阪神ホールディングス
    伊藤忠商事
    本田技研工業
    キャノン
    トヨタ自動車
    スズキ
    日立製作所
    ソニー

    また、トヨタは十分な利益があるのに税金を払ってなかった時期すらある。

    大企業優遇税制 恩恵たっぷり トヨタ法人税ゼロ円 08~12年度 株主配当は1兆円超■内部留保も積み増し

    ちなみに、税金は払っていなかったけど、自民党には献金し続けてたりもする。

    法人税払わぬトヨタ 自民には巨額献金継続

    第2章 企業エゴむき出しの経済界リーダーたち

    ここは精神論。筆者の主張を一言で言うと、大富豪の経営者は私腹を肥やすだけじゃなく、企業の責任を果たせ。

    第3章 大企業はどのように法人税を少なくしているか

    具体的な節税方法の説明。内容については本書参照。

    第4章 日本を棄て世界で大儲けしている巨大企業

    第5章 激化する世界税金戦争

    この2章は、最近の先進国共通の問題である、世界的な租税回避の流れについて。

    第6章 富裕層を優遇する巨大ループホール

    金持ちが金持ちたる不労所得が、労働所得に比べて優遇されてる点について。

    第7章 消費増税は不況を招く

    大雑把に意訳すると、消費増税は大企業や富裕層にはどうってことないが、中小企業やそれ以外の個人には影響が大きいから好ましくない。

    第8章 崩壊した法人税制を建て直せ!

    現行の税制への苦言と将来の見通し。

    今回の感想

    本書では、日本の法人税の税率が高いと主張してる割に、ユニクロの柳井会長が世界的な大富豪になれたのは、持ち株会社の実効税率の低さを持ち出して、税率が低かったからだと言ってるが。実際は、巨大企業ファーストリテイリングはグループ企業の頂点に君臨する持ち株会社が子会社・関連企業の利益を吸い上げて、一部の人間の為に富を集中させたのが理由ではないかな。ソフトバンクも同様。

    つまり、限られた富裕層だけが富を独占してトリクルダウンが発生しないのは、現行の税制度の不備が原因だからなんとかしろ。それが本書の主張だと思えた。この状態で、仮に法人税を上げたとしても。税金の優遇措置を享受できる業種や、制度の不備を見つけ抜け道を探せる優秀なドリームチームを抱えた大企業なら、痛くも痒くもないだろう。しかも、現実には法人税を下げると言ってるんだからな。

    Amazonのレビューでは、巨大企業の子会社・関連会社を除いた単独決算の数字を例にあげてることについて、ぼろくそに書かれてるのが目立つが。確かに、連結決算で評価しないと意味はないと思うけど。その点だけを責め立てるあまり、全体的な内容を評価してない批評が目立ってる。パッと見で客観的に判断してると思えたのは、下記レビューぐらいかな。

    大企業が悪いわけではないが, 2014/9/26

    少なくとも、実名だしてる17社については、連結決算でも実際に払った税金は法人税率より低くなってるし。本書で書かれている税金逃れの手法が、日本の税制の不備に原因があり、その対策が必要だという意見は間違っていない。トータルで判断するなら良書だと思う。

    それなので、「税金を払わない巨大企業」というタイトルはいいとしても、帯でユニクロ・ソフトバンクを全面に出してるのは間違いだな。これは筆者の責任ではなく、おそらく出版社の宣伝担当者の問題じゃね。もし、ユニクロ・ソフトバンクがメインなら、内容とそぐわなくなるがタイトルは「税金を払わない富裕層」とかの方がしっくりくるかな。

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