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「ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか」を読んだよ

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ベーシックインカム

なんか、ベーシックインカムが財政的には実現可能と書かれた本があるという記事を読んだので、ちょっと読んでみた。

ベーシック・インカム : 年間生活費100万円! 36歳からのドケチリタイア日記

ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか

とりあえず気になった記述をまとめてみる。もっと詳しい説明や根拠について興味のある方は、本のほうで確認して下さい。なお、「BI」「べーシック・インカム」の略です。

ベーシック・インカム – 国家は貧困問題を解決できるか (中公新書)

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第1章 所得分配と貧困の現実

本書のBIの提案は、生活保護に支出されているレベルを下げて、それをすべての人にアクセスできるようにしようということである。

P45

まずは日本の福祉についての現状分析。日本では、企業に社会保障の一端を担わせてるが、本来は国の仕事ではないかと指摘。もっとも、これは正規雇用のみの話。現在では非正規雇用が増えているので、その恩恵を受けられず貧困に陥る可能性が高い。

そういう人の為に生活保護があるが、日本の生活保護は受給水準は高いが受給率は低い。おそらく、このほうが広く浅く支給するよりも費用が抑えられるからと推測。事実、他の先進国と比べて、GDPに占める生活保護の支出割合は低い。

また、現在実施されてる雇用の創出などについても、中間で中抜されて一部の既得権益層が得するだけで無駄が多い。だったら、全員に公平に現金をばら撒いた方が効率がいいし平等である。それを実現するにはBIが一番手っ取り早い

第2章 ベーシック・インカムの思想と対立軸

不正受給の多くが、収入があるのに申告してないケースだというのは、現行の生活保護制度の欠陥を示している。働けば生活保護費を減らされてしまうのでは、誰も働こうとしなくなる。あるいは、申告しようとしなくなる。BIが導入されれば、働いて収入を得ることは賞賛されることになる。

P108

この章は、BIの歴史とか所得再分配についての記述だが、興味ないので大幅に省略。

BIには世代間格差がないので、現状の著しく若者に不利な高齢者勝ち逃げ年金制度よりも優れている。今後、歴史的な超少子高齢化社会を迎える日本には、有効な政策である。

また、生活保護の不正受給者の多くは、収入があるのに申告しない点について触れている。具体例として、もうすぐ政界引退する橋下徹市長の「不正受給調査専任チーム」による対策をあげているが。

大阪市の生活保護不正受給“容疑者”は、専任チームに1ヶ月間監視されている – ニュース – ニュース|週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト]

「ケースワーカーは生活保護者を100人くらい担当しているなんてザラですから、時間的余裕がない。そこでケースワーカーに代わってわれわれが調査する。家から出るところに警察OBが張り、僕は店のほうにいる。家を出ると警察OBから僕に電話が入る。自転車でスナックに出勤してくる。店に入り開店準備をしていることを確認する。調査は最低でも1ヵ月続けます」

その為の人件費は無駄と切り捨ててる。ちなみにこの制度、今でもやってるみたいだな。

大阪市 政策企画室 【報道発表資料】生活保護の適正実施に取り組みます

全区に配置している、警察官OBを含む「不正受給調査専任チーム」により、不正受給が疑われる事案に対して重点的調査を実施し、引き続き不正受給の徹底排除に向けた取組を推進します。

【平成27年度予算額 2億800万円】

2億800万も使うのかよと思ったが、大阪市の生活保護の予算(H23年だが)の0.1%にも満たないのか。これなら気合入れて調査すれば元取れるかも。

大阪市市政 生活保護行政に関するよくある質問

大阪市における生活保護費の平成23年度予算は2,916億円となっています。

で、実際の成果はどうかと思ったて調べたら、個別の案件についての詳細まで公表してた。生活保護Gメンといい、FAQの細かさと丁寧な回答といい、大阪市の生活保護への力の入れ方は半端ないな。

大阪市市政 不正受給対策

これを見ると一定の効果はあげているようだが。ざっと見たところ、返還された費用だけでは、元は取れてなさそう。まあ、不正受給者や予備軍への威嚇効果はあるだろうし。受給を打ち切られれば将来の支出も減るだろうし、数字だけでは判断できないかな。

もっとも前述したとおり、ベーシックインカムを導入すればこんなことする必要なくなるんだけどね。

今回はここまで

最後まで通して読んだんだけど。3章の「ベーシック・インカムは実現できるか」については、簡単に書けそうにないので、また次の機会にします。

続きを書きました
「ベーシック・インカム 国家は貧困問題を解決できるか」を読んだよ補足 -第3章-

とりあえず、本書の言いたいことを大雑把にまとめるとこんな感じ。

一部の人にワープアより贅沢な暮らしができる生活保護費を支給するよりは、国民全員に文化的な最低限度の生活を送れる程度の金をばらまいた方が効率がいい。現行では、企業に社会福祉の一部を重荷に感じるほど負担させてるが、それは本来国が行うべきことで、財政的には今の日本でも実現可能(詳細は第3章で説明)。金を配ったからって、すべての貧困問題は解決できるわけではないが、現状の生活保護だって効果をあげてない。少なくともベーシックインカムなら、現在の社会保障政策でやってることより、貧困から救える人は多くなるのに手間暇金はかからない

個人的には、本書のベーシックインカムの内容については、ほぼ全面的に同意するので、財政的に実現可能なら実現に向けて進めてもらいたいと思っているが。実際にベーシックインカムが導入されると困る既得権益層の抵抗は、相当激しくなりそうだな。


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