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「ライトノベルの書き方 キャラクターを立てるための設定・シーン・ストーリーの秘訣」を読んだ。この手の本は何冊か読んだけど、内容的にはどれも、だいたい同じような事が書いてあるんだよね。その中でも、この本はそこそこお勧めできる。

お勧めできる理由

理由その1。タイトル通り、ラノベを書く為の、キャラクターとストーリーに関することを、1冊にまとめてある。ラノベ指南書の類には、シリーズ物で出てるのがあるけど。いったい何冊読めばいいんだよって突っ込みたくなる。その点、とりあえずこれ1冊読んでおけば、ある程度まとまったノウハウを知ることができる。

理由その2。著者が、実際にラノベ作家として本もだしている、野島けんじ氏。名選手必ずしも名監督にあらずだけどね。ただ、本書ではそのメリットが生かされている。

本書の構成は、まず始めにキャラありきとして、説明。その後、「キャラクターV(ファイブ)」という5人のキャラを作っている。キャラクターの設定の方法や、魅力を生かしたストーリの書き方について、この5人を登場させた例文を使って説明している。

それなので、すごく分かりやすい。他の本だと「キャラクターはかくあるべき」などと書いてあるだけだが、本書ではその後に小説の1シーンのような、具体的な文章を提示している。これは作家先生が著者ならではだろう。ぶっちゃけ、ラノベが書けるのなら、ハウツー本なんか出さすにラノベ執筆すればいいじゃん。書けないのに「ラノベの書き方」を書く矛盾。それを考えると、本書には一定の説得力がある。まあ、名監督必ずしも名選手ってわけじゃないけどさ。

ラノベの書き方本の限界

とはいえ、この本の通りにキャラクターを作り、ストーリを考えたとしても、面白い物が書けるとは限らない。教えてくれるのは、あくまでラノベの体裁を整える事に関して。アイデア出しのコツみたい事も書かれてはいるが、最終的には本人次第。その点は、その他の書籍と一緒。

それでも、前述したように、実例を交えて解説してあるので、教科書的な通り一遍の事しか書かれてない入門書よりは、有意義だと思うよ。

結論

今まで他のラノベ指南書みたいな本を読んで、「当たり前の事しか書いてねえ」とか「1回読めば十分」などの感想を持った人にはお勧め。内容に関しては、他の本と本質的には同じなんだけど、ラノベ作家でもある筆者がお手本を示してくれるので、実用性が違う。本書と比べると他の本は、解説はあるけど例題と解答のない問題集みたいな物。

というわけで、ラノベ執筆に興味のある人なら、書店で見かけたら手にとって、最後の方に作例として書いてある短編小説をチェックしてみるといい。読んだ後に、これを書いた人から学べることがあると思うのなら、読んで損はないよ。

ライトノベル長編まるまる一本添削講座」を読んだ。タイトルを見た時、小説の新人賞って結構な賞金だよな。芥川賞とかは無理でもラノベならいけるんじゃね? ちょこっと書いて値千金目指すかー。もしかしたら入賞してラノベ作家デビュー出来るかもしれない。そしたら負け犬人生ともおさらばだぜ。などと甘い考えが思い浮かんだのは内緒だ。

内容

内容はタイトルの通り、ある作家志望者が初めて書いた長編小説の原稿を添削している。形式は縦書き小説の本文に添削箇所を赤字で記入してある。添削内容は二種類。誤字・脱字や文法的なミスといった校正的観点と、物語を盛り上げるためのアドバイスという編集者的観点となっている。

愚者は自分の経験から学び、賢者は他人の経験から学ぶ

読んでみて、実践に近い形式の練習を疑似体験したような気分になった。小説とか書いたことはないけど非常に参考になった。しかし、致命的な欠点がある。添削されてるサンプル原稿がすっげーつまらない。だからこそ講座になるんだけど。わざと添削されるために書いた自作自演小説じゃね、とか思うほどひどい。それゆえこの本で指摘されてる事を避けるようにすれば、読めば読むほど読む気がなくなるような文章を書かないですむ確立が高くなる。

だが、本書の指示通りに書いたとしても面白い文章がかけるとは限らない。あくまでライトノベルとして最低限の体裁を整える事はできるが、内容はまた別だからね。ワクワクするアイデアを思いつく方法や、読者をひきつける表現力などを身につけるには向かない。というより、その意図もない。

結論

筆者は最後の方で「本書はまず長編一本仕上げてから読むことをお勧めする」と書いてるけど、個人的にはライトノベル執筆の指南書みたいな本で学んだ後、実際に書いてみる前に読んでおいた方が時間の節約になると思う。そんなの読まなくてもラノベ一本書くぐらいオレ様には余裕だぜって人も、本屋で手にとって第一章を読んでから判断してもらいたい。もしこの本を読まなかったら君も、続きを読む前にパタンと閉じたくなるような作品を書いてしまうかもしれない。